研究概要 |
2006年4月〜8月に,本研究の基礎資料とするために,中国やアジア地域の農山村および少数民族居住地域における地域社会や生活文化などに関する文献資料を収集した。同時に,9月に中国を訪問する準備を進めた。 7月には,研究成果の一部を中国語でまとめ,"爾曼里与寧夏南部山区的回族社区"〔アマルと寧夏南部山間地域の回族コミュニティ〕という論文を,『第二次回族学国際学術討論会論文彙編』に発表した。これは,「アマル」と呼ばれる回族の聖者廟参詣の宗教活動において,寧夏回族自治区の回族の地域社会が果たす役割を論じたものである。中国語で執筆したことによって,本研究の調査地域の研究者や宗教知識人に研究成果を公表することができ,国際的な学術交流も果たすことができた。 また,9月16日〜21日の日程で,中国北京市を訪問し,北京師範大学で開催された国際シンポジウムであるSino-Japan-Korea Symposium of Young Geographers(中日韓青年地理学者会議)に参加し,"Vitalization of Visitation to Islamic Sacred Shrines of the Hui in Northwest China"と題する口頭発表を行った。この発表原稿はシンポジウムの論文集に収録され,本研究の成果公開を進めることができた。また,中国滞在中は,北京師範大学,北京大学,中国国家図書館などにおいて文献資料を収集した。 その後,10月〜2007年3月までは,日本において資料収集を継続するとともに,それまでに収集した資料を整理・分析した。
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