平成18年度は、平成17年度に引き続きインド農村部の地方自治制度であるパンチャーヤトにかかわる法令の収集を行った。まず、平成18年8月にはジャールカンド州にて同州のパンチャーヤト法およびビハール州のパンチャーヤト法を、12月にはタミル・ナードゥ州およびアーンドラ・プラデーシュ州の最新版のパンチャーヤト法を、それぞれ各州の州都を訪問し、収集を行った。また、国立農村開発研究所(National Institute of Rural Development)のパンチャーヤト部担当者のインタビュー調査を実施し、研究の現状の把握に努めた。 そして、これらの収集済み資料をもとに、笹川平和財団インド研究会にて「南インド4州にけるパンチャーヤト法制の比較検討:村レベルを中心に」と題して研究報告を行ったほか、『国際開発研究フォーラム』第34号(名古屋大学大学院国際開発研究科)にパンチャーヤト法制の比較をもとにした考察結果が「パンチャーヤト制度の中の村民総会-その位置づけ再考-」として掲載された。また、村レベルの規定の比較検討に基づき、平成19年5月に開催のInternational Conference of Asian Law Institute(National Singapore University)にて研究報告を行う予定である。
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