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2006 年度 実績報告書

社会はなぜ「高齢」を支援するのか(2) -日米比較にみる高齢者保護の根拠

研究課題

研究課題/領域番号 17730037
研究機関横浜国立大学

研究代表者

関 ふ佐子  横浜国立大学, 大学院国際社会科学研究科, 助教授 (30344526)

キーワード社会保障 / 社会保障法 / 高齢者 / メディケア / アメリカ / 医療 / 介護 / 日米比較
研究概要

本研究では、日米の社会保障制度の検証から、貧窮、所得喪失、障害といったニーズのみならず、「高齢」、すなわち一定年齢以上であることを理由に高齢者を特別に支援する根拠、「高齢保障」の正当化根拠を探っている。
今年度は、まず高齢者法の内容と実態を把握するために、アメリカの第一次資料を収集・整理した。そして、そのなかでも重要だと思われる課題について、わが国で収集した資料とあわせて検証し考察する比較研究に主眼をおいた。
第一に注目したのは、わが国の在職老齢年金制度と、同様の制度であるアメリカのEarnings Testである。アメリカにおいてEarnings Testの範囲が縮小していった過程でなされた議論を踏まえて、わが国の在職老齢年金制度をめぐる課題を検討した。これらの制度は、年金を支出する根拠を「退職(所得喪失)」におくのか、それとも「高齢」に求めるのかという、高齢保障をめぐる原理的課題を正面から問うている。しかし、こうした観点から両制度を比較した研究はこれまでになく、研究をまとめた公表論文では、斬新な視点を提供するとともに、本研究課題についてまとまった問題提起をすることができたと思われる。
第二に、なぜアメリカが高齢者を支援するかという点を考察する格好の材料となっている医療保障制度、とりわけメディケアが大幅に改革された。そこで、研究の後半では、アメリカの医療保障改革の実体を正確に把握し公表した。
この他、わが国の高齢者が直面する介護保険をめぐる課題を検討し、その一部を公表した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (3件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 最新判例批評 : 一定の低所得者について介護保険料を賦課しないものとする又は保険料を全額免除する旨の規定を設けていないこと、及び保険料を特別徴収することと憲法14条・25条-旭川市介護保険料訴訟上告審判決(最三判[平成]18.3.28)2007

    • 著者名/発表者名
      関 ふ佐子
    • 雑誌名

      判例評論(判例時報) 578

      ページ: 172

  • [雑誌論文] アメリカの医療保障改革2007

    • 著者名/発表者名
      関 ふ佐子
    • 雑誌名

      長寿社会グローバル・インフォメーション・ジャーナル 3号

      ページ: 19

  • [雑誌論文] 座談会「21世紀の高齢者-尊厳ある生き方を考える」2006

    • 著者名/発表者名
      堀田力, 宮島洋, 清家篤, 関ふ佐子
    • 雑誌名

      長寿社会グローバル・インフォメーション・ジャーナル (2号)

      ページ: 2

  • [図書] 『エイジフリー社会』所収の論文「日米の在職老齢年金制度にみる差別禁止と特別な保障」を執筆2006

    • 著者名/発表者名
      清家篤 編
    • 総ページ数
      228
    • 出版者
      社会経済生産性本部

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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