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2005 年度 実績報告書

「第3の道」以後の社会民主主義政権についての比較研究

研究課題

研究課題/領域番号 17730097
研究機関筑波大学

研究代表者

近藤 康史  筑波大学, 大学院・人文社会科学研究科, 助教授 (00323238)

キーワード福祉国家 / 社会民主主義 / イギリス労働党 / 比較政治
研究概要

1997年以降のイギリス労働党政権による福祉国家改革と、1998年以降のドイツ社会民主党・緑の党連立政権によるそれについて、ワークフェアや失業給付など労働市場政策、および年金政策を中心に研究を進めている。
本年度はその第一段階として、両政権の福祉改革について調査し、その類似点と相違を確定し、その原因を理論的に位置づける作業を行った。その結果、両政権が、最初の段階では「第3の道/新中道」という形で同様の政策理念を掲げながらも、その政策変化には違いが見られる点を明らかにした。しかし、従来の制度論を用いた研究が強調するほどには、その違いは明確ではなく、逆に収斂的な側面が見られる点にも注目し、その収斂と相違が、両政権の政党戦略に起因することなどを検討した。つまり、イギリス・ブレア政権が、福祉国家の縮小を「連帯性の再生」の理念と接合しつつ進行させているのに対して、ドイツ・シュレーダー政権は、『連帯性の解体』と解釈されうる戦略を進めている点、である。
これらの点について、イギリス労働党とドイツSPD、また両国の福祉国家に関する文献調査と、イギリス・ロンドンにおける資料収集・インタビュー調査の結果に基づき、検討した。この研究に関しては、近藤康史「『第3の道』以後の社会民主主義と福祉国家-英独の福祉国家改革から-」(宮本太郎編『比較福祉政治 制度転換のアクターと戦略』、早稲田大学出版部、2006年所収)として発表した。
また並行して、この比較研究を進める上での理論枠組みについても検討を進め、文化主義的アプローチの一つとしての「アイデアの政治」の今日的展開とその意義について検討し、その観点から、上記のような比較研究をさらに理論的に洗練するための準備を行った。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2006

すべて 図書 (1件)

  • [図書] 比較福祉政治 制度転換のアクターと戦略2006

    • 著者名/発表者名
      近藤康史(共著)
    • 出版者
      早稲田大学出版部(印刷中)

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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