本研究課題の研究期間1年目として主に以下の調査研究を行った。 ・各国の行政改革およびEUの諸政策に関する資料の収集 1.対象地域・機関の行政改革、政策について、行政の発展と近年の政策、課題、特徴の調査 対象諸国、機関の報告書、研究者の論文、統計資料などの収集を行う。当該年度の調査・研究旅費の一部は、資料収集、関係者へのヒアリングに使用する。 2.調査対象の行政改革における、新たな行政課題、それに対する試み、結果の調査 対象諸国の最新の行政課題と改革の試みについては、関係機関の報告書、研究者の論文のみならず、新聞、雑誌、インターネットなどから情報収集を行う。このため、日本では入手が困難な外国新聞、外国雑誌、外国学会誌は定期講読する。現況をより正確に把握するため、諸媒体による情報を補完するヒアリングを実施する。 17年度は、イタリア、日本を中心に、ドイツ、フランスなどについても可能な範囲で資料収集、関連機関ヒアリング等を実施した。イタリアについては中央省庁(内務省、内閣府、経済財政省)の他、行政高等学院、地方行政高等学院、地方自治体関係諸団体、ラツィオ州、フリウリ・ヴェネツィア・ジュリア州などの地方自治体でのヒアリング、実態調査を行った。日本については中央省庁(総務省、財務省)の他、静岡県、京都市、掛川市その他の地方自治体でのヒアリング、実態調査を行った。ドイツ、フランスについては主に地方行政に関わる諸機関へのヒアリング、資料収集を行った。 これらの成果については、国際学会にて年度内には3回、18年度に2回の口頭発表を行う。これらはいずれも加筆修正ののち、18年秋にスロベニアで刊行される書籍に分担執筆分として掲載される。邦文としては、年度内には論文1本、報告書3本にまとめた。報告書のうち2本は加筆修正ののち、18年度に論文としても発表される。
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