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2006 年度 実績報告書

解雇法制における契約の不完備性と社会規範形成の研究

研究課題

研究課題/領域番号 17730127
研究機関筑波大学

研究代表者

江口 匡太  筑波大学, 大学院システム情報工学研究科, 助教授 (50302675)

キーワード解雇法制 / サーチ理論 / 不完備契約
研究概要

平成18年度は、研究期間のちょうど中間にあたり、これまでの作業を継続しながら、最終年度の成果を見据えることができた。具体的には解雇規制の理論的分析と並行して、収集したデータの整理を行った。
まず、不当解雇の際の救済方法として、職場復帰と金銭補償の二通りが存在するが、その救済方法の違いが経済に与える影響を分析した論文が国際学術誌Journal of the Japanese and International Economiesに公刊された。
この他に、研究代表者はこれまで不完備契約のもとで解雇規制が有効になる可能性を示す論文を執筆していた。この論文は解雇規制をめぐる議論の中で積極的に取り上げられることが多く、肯定的な見方と否定的な見方とが並立していた。否定的な見方の根拠の一つは、この論文は部分均衡分析の枠組みの下で行われたにすぎないというものである。そのため、サーチ理論を用いて経済全体の効果を考慮する理論的拡張を行い、これまでの論文の主張が経済全体までを考慮に入れても成立しうることを理論的に示した。また、コンピュータ・シミュレーションを行い、よりはっきりと規制の影響を示す作業を現在継続中である。
また、一昨年度に収集した東京地裁であらわそれた解雇事件に関するデータを整理し、現在分析中である。本研究の最終年度にあたる平成19年度には、コンピュータ・シミュレーションとデータ分析の双方から、解雇規制の効果についてより明確な結論が得られることが期待できる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Productivity Loss and Reinstatement as a Legal Remedy for Unjust Dismissal2007

    • 著者名/発表者名
      Kyota Eguchi
    • 雑誌名

      Journal of the Japanese and International Economies 21巻1号

      ページ: 78-105

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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