研究課題
中小企業の資金調達環境の推移と現状、さらに資金調達環境と経済状況や景気との関わりについて幅広く検討を進めた。また、関連諸政策、特に中小企業・小企業金融に関連する政策ついて整理を進めた。データ面でも、官庁等の公表データや企業情報会社の保有データ、中小企業庁のアンケート調査の結果など中小企業に関する多様なデータを収集し検討した。関連する先行研究・文献についても、欧米の動向を含め広くサーベイし、専門家・研究者へのヒヤリングも適宜行った。その結果、今年度中に得られた研究実績は下記の通りである。まず、中小企業への資金供給を円滑化すべく導入された政策の効果について分析を行い、同政策が実際に設備投資行動および企業の成長を促進していることを示す研究結果を得た。また、中小企業の景気動向や、小企業の退出行動などについても研究成果を得た。他に、潜在的企業層についても研究を行い、潜在的起業層は単に人口の一定割合存在するのではなく、経済状況とも強く関連があることを示す研究結果を得た。これらのうちのいくつかは、国際的に評価の高い専門学術雑誌に掲載されている。中小企業の景気動向と小企業の退出の研究については、現時点まででそれぞれ学会発表を行い、討論者・司会者および会場の参加者から有益なフィードバックを得た。小企業の退出研究については、独立行政法人経済産業研究所のシンポジウムでも発表し、議論を行った。なお、書籍日本の新規開業企業」は、商工総合研究所の平成17年度中小企業研究奨励賞の本賞を受賞した。
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Japan and the World Economy 17(4)
ページ: 395-406
Small Business Economics 25(3)
ページ: 293-304
Department of Social Systems and Management Discussion Paper, University of Tsukuba 1129
ページ: 29
Department of Social Systems and Management Discussion Paper, University of Tsukuba 1126
ページ: 13
経営者の安心と発展を願って-小規模企業共済制度40年のあゆみ-
ページ: 40-43