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2005 年度 実績報告書

PC企業の製品開発におけるモジュラーバリューの獲得戦略とマネジメント

研究課題

研究課題/領域番号 17730234
研究機関神戸大学

研究代表者

上野 正樹  神戸大学, 経済経営研究所, 専任講師 (90379462)

キーワード製品開発 / 技術マネジメント / 経営戦略
研究概要

研究の目的は、自社単独では製品を開発できない競争環境において、モジュール技術を外部から結集する戦略とマネジメントを明らかにすることである。近年普及の進んでいる情報家電分野もモジュール化の特質があることがわかってきた。しかし、日本企業は優れた製品開発を行なっているにもかかわらず、収益性と競争力に問題があることが指摘されている。本研究はこうした課題を念頭において、モジュラー型製品分野における戦略とマネジメントを明らかにしていくことである。研究方法はモジュール化の進んだPC企業の製品開発に焦点をあて、企業への訪問調査と製品データベースの作成を行なう。
本年度は台湾企業への訪問調査の実施と、製品データベースの作成を実施した。台湾ではPC企業(エイサー、クオンタ、ウインストロン)への訪問調査を実施した。また製品データベースとして、業界調査企業と協力し、1994年から2005年の12年分、モバイルPC分野の主要企業16社を選定し、市場成果(出荷台数・出荷金額)を収集した。そしてこの期間の各社の開発した製品シリーズをデータベース化した。現在、統計分析の手法で製品戦略と市場成果の関係を分析している。また製品開発に関するアンケート調査表の作成を行なっている。
研究調査全般を通じて、モジュラー型の製品開発は、従来論じられてきた「部品・技術の組み合わせ能力」よりもはるかに難しいプロセスであることが明らかになってきた。技術の変動性や顧客ニーズの複雑性で特徴づけられるモジュラー型製品では、単純な部品・技術の組み合わせの力では競争力を持てないということである。この発見事実をもとに、学会発表(組織学会全国大会)において本研究の概念的フレームワークを提示した。また、事例分析の研究論文、および製品戦略類型に関する研究論文を公刊した。この他に、神戸大学経済経営研究所主催の情報家電産業・技術経営研究会において研究発表を行なった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2006 2005

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] モジュラー型製品の二面性:PC産業における製品差異化の戦略2006

    • 著者名/発表者名
      上野正樹
    • 雑誌名

      一橋ビジネスレビュー 53・4

      ページ: 52-65

  • [雑誌論文] 中国企業の情報家電における競争力:モジュラー型製品開発における組み合わせ能力の限界2005

    • 著者名/発表者名
      延岡健太郎, 上野正樹
    • 雑誌名

      国民経済雑誌 191・4

      ページ: 35-51

  • [雑誌論文] モジュラー型製品開発の本質2005

    • 著者名/発表者名
      上野正樹
    • 雑誌名

      2005年組織学会研究発表大会報告要旨集

      ページ: 294-300

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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