研究概要 |
本年度は,実際に成果をあげているビジネス・モデルを発見・収集するための質的調査を申心に以下のような研究を実施した。 1.これまでに実施した質的調査の整理 まず,平成18年度以前に実施してきた質的調査を整理することに着手した。これまでも,質的調査の具体的な対象として想定している外資系コンサルティング・ファームに対する調査(オープンソースに基づく資料の収集,インタビュー調査)を継統して実施してきた。しかし,記述的な資料が多く,ケーススタディという形で十分に整理はされていなかった。そのため,前年度実施した文献研究の成果を踏まえて,これらの資料に対して,理論的な視角に基づいた考察を加えた。 2,調査デザインの設計 上記のプロセスを踏まえ,新たに実施する質的調査のデザインの設計にあたった。重視した点は,比較分析が可能となるように,統一された分析フレームワークを用いて,半構造化インタビューの実施が行えるように,質問項目の設計を行った点にある。 3.インタビュー調査の実施 半構造化インダビューの形式によって,インタビュー調査を実施した。主たる対象は,引き続き外資系コンサルティング・ファームであったが,当初計画通り日系企業の事例収集(例:NEC)にも着手した。調査の結果から,この2,3年の業界の進化の速度が非常に速く,新しいビジネス・モデルが登場してきていることがわかった。この点については,来年度の研究において,分析フレームワークの修正を含め,対応していきたいと考えている。
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