研究概要 |
今年度に実施した研究実績の概要について簡潔に述べれば、以下のとおりである。 前年度(平成17年度)における研究実績を受けて、今年度(平成18年度)はそれをベースにモデルの構築を行った上で、保険金詐欺問題にかかるいくつかの命題-特に「契約内容登録制度」の存在意義にかかる経済学的位置づけ-を樹立した。本研究は、従来までの研究とは異なり、経済学特にゲーム理論を用いた点において、大きく異なる意義を有していると評価することができる。 さらにその上で、本研究成果を論文(ディスカッションペーパー)の形にまとめた上で、学会での発表を行った。具体的には、"Coopetitive Strategies on Japanese Insurance Fraud Problem."Discussion Paper 2006・3,Faculty of Economics, Nagasaki Universityとして研究成果を刊行した(2006年4月)。また同論文を2nd Workshop on Coopetition Strategy Toward a New Kind of Interfirm Dynamicsにおいて発表した(2006年9月、SDA Bocconi(イタリア)にて)。なお本研究は、若干の改訂を加えた上で、Elena Rocco and Giovanni Battista Dagnino(eds.),Coopetition Strategy ; Theory Experiments and Cases, Routledge, forthcoming(2007年末あるいは2008年始めに刊行予定)の第11章として刊行予定となっている(原稿はすでに編者に送付済みである)。
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