研究概要 |
平成18年度の研究では、(1)実査の準備、(2)実査(調査票の配布と回収)、(3)コーディング、(4)データ分析が行われた。まず、(1)実査の準備については前年度に引き続き、サンプリングの準備とそのための情報収集とを行うとともに、本研究課題で用いることを計画しているHLMについての、これまでの研究成果の一部を、'An Analysis of the Effects of Spatial Characteristics on the Determinants of Class Identification in Japan : Using Hierarchical Linear Model'として"Decipering Stratification and Inequality : Japan and beyond"(Sato, Yoshimichi(ed.), Trans Pacific Press)に発表した。 (2)実査(調査票の配布と回収)については、3都府県の6市区町内の、各5投票区から抽出されたサンプルに対して郵送調査法によって行われ、1200の計画サンプルのうち回収サンプルは454(回収率37.8%)であった。続いて(3)コーディングが学生アルバイトを用いて行われた。 (4)データ分析については、コーディングとクリーニングを経て完成したデータを用い開始された。具体的には、地域の空間特性の違いが階層帰属意識などの階層意識そのものの高低やその規定要因にどのような影響を持っているかという研究監視にもとづく、複数の作業仮説について統計的手法によってデータ分析を行った。この作業は、現在も継続中されており、平成19年度の報告書作成に向けた検討作業が進行中である。
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