1、2006年7月に、福岡県太宰府市国分区、飯塚地区を対象に「防災とコミュニティに関する意識調査」を実施した。調査対象者は選挙人名簿で無作為抽出し、郵送法で調査票を各500票配布し、国分区174票、飯塚地区157票、計331票の回収を得た。住所不明・対象者不在票が27票あったため、有効回収率34.9%(331/973)であった。単純集計結果を冊子にまとめ、調査結果の返送希望者91名に返送した。現在、データの分析中である。 2、大宰府市における今回の土砂災害と高度成長期以降の開発政策との関連性について調査研究を行い、その成果を「2003年九州水害の社会学的研究(1)-大宰府市の開発とコミュニティ-」と題する調査論文にまとめた。また、その要点を地域社会学会第31回大会で報告した。 3、太宰府市と飯塚市の災害による被害状況、災害後の社会的対応過程、現在の復興状況や直面している課題について比較分析を行い、その成果を「2003年九州水害の社会学的研究(2)-被害と対応の地域間比較-」と題する調査論文にまとめた。また、その要点を日本都市社会学会第24回大会で報告した。 4、研究成果報告書の全体的な枠組を明確化する目的から、災害社会学の代表的な先行研究をレビューし、その到達点と課題について検討し、その成果を「災害の都市社会学-学史的整理と課題-」と題する論文にまとめた。近々、大学紀要に投稿する予定である。
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