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2005 年度 実績報告書

特別養護老人ホームの利用者と家族の家族関係維持・支援プログラム構築に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 17730346
研究機関中部学院大学

研究代表者

井上 修一  中部学院大学, 人間福祉学部, 講師 (20322430)

キーワード特別養護老人ホーム / 苦情解決制度 / 利用者家族 / パートナーシップ
研究概要

今回の調査では、特別養護老人ホームの利用者家族調査を手がかりにしながら、苦情解決制度の課題を検討した。
対象:家族調査に協力の意思表示のあった9施設の家族
方法:620世帯を対象に郵送調査を実施した。分析対象は、315世帯(回収率50.8%)であった。
結果と考察:
岐阜県内の特別養護老人ホームを対象に実施した苦情解決制度の状況調査によって、利用者に次いでその家族からの苦情が多いことがわかった。この調査によって、改めて利用者家族が意見を持っているということが明らかになった。また、施設側も利用者家族に対して、「利用者の代弁者としての家族」、さらに「利用者の精神的支えも含めたケアのパートナー」としての役割を期待していることがわかった。しかし、家族自身に対する役割期待以前に、利用者家族が、施設の援助展開過程にどのような関わり方をしたいと思っているかについては十分振られてこなかった。先行研究をみても、施設側が期待する家族役割のみが焦点化され、家族が抱いている不安や役割認識は検討されてこなかった。家族役割・援助者役割、入居者(身内)に対する不安についての意見は自由記述に回答をまとめ、KJ法に基づいて分析を行った。介護年数、面会頻度が苦情表明に影響することが明らかになった。そのため、経験の浅い家族、なかなか施設に足を運べない家族をどうフォローするかが今後重要になる。また、家族は身内に施設にお願いしながらも、現状に迷いを感じていることがわかった。これで良かったのだと本当に安心・確信できる環境・関係づくりが大切であるとともに、それには、家族関係支援や家族と援助者との協力関係構築がさらに必要になってくる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] 苦情表明行動にみる特別養護老人ホームの利用者家族の姿-迷いを抱えやすい利用者家族とその支援に向けて-2006

    • 著者名/発表者名
      井上 修一
    • 雑誌名

      社会福祉士 第13号

      ページ: 71-76

  • [雑誌論文] 岐阜県の特別養護老人ホームにおける苦情解決制度の現状と課題2-利用者家族調査をてがかりに-2006

    • 著者名/発表者名
      井上 修一
    • 雑誌名

      中部学院大学研究紀要 (掲載予定)

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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