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2006 年度 実績報告書

高校生の性暴力被害の実態と精神健康への影響-トラウマとジェンダーの視点から-

研究課題

研究課題/領域番号 17730402
研究機関大阪教育大学

研究代表者

野坂 祐子  大阪教育大学, 学校危機メンタルサポートセンター, 講師 (20379324)

キーワード性暴力被害 / トラウマ / PTSD / 児童・生徒
研究概要

高校生の性暴力被害の実態と精神健康への影響に関して、日本における実態調査のレビューを行い、わが国における被害特徴および児童期における被害内容について、より具体的に分析を進めた。
これまでに実施した高校生2,340名(平成14年実施)のデータを再分析した結果、12歳以下の時点で何らかの性暴力の被害経験を有するものは、女子454名(31.0%)、男子116名(13.1%)であり、小学生以下の被害も多くみられることが明らかになった。とりわけ女子の被害率は高く、幼児期・児童期における介入支援と教育が必要であることが示唆された。しかしながら、児童期以下の子どもに対する教育や支援は十分に行われているとは言いがたい現状があり、教育・支援体制とその充案は今後の大きな課題として挙げられる。なお、この結果については、第22回国際トラウマティックストレス学会(International Society for Traumatic Stress Studies 22nd Annual Meeting)にて報告を行った。(Nosaka Sachiko, MA, ; Yoshida Hiromi, MA,""Sexual Victimization in Japanese Childhood".Final program and proceeding, P.204).
また、高校生を対象とした新たな調査を実施するために、方法論および調査内容についての検討を進めた。高校生への実質的な支援と連携した調査研究とするため、養護教諭との協議を重ねた。結果、性暴力のなかでも典型的であるといわれている親密な他者からの性暴力(デートレイプ)の問題が大きいこと、高等学校における予防教育の必要性も高いことが示された。
よって、最終年度には、より学校現場のニーズや困難性に即した介入調査とするため、高等学校と連携した調査を実施する予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] ジェンダーで考える教育の現在 : 本当に学校の『安全神話』は崩れたのか?~性の安全と健康を学ぶ教育を~2007

    • 著者名/発表者名
      野坂祐子
    • 雑誌名

      ヒューマンライツ((社)部落開放・人権研究所) No.228

      ページ: 40-45

  • [雑誌論文] 米国ロサンゼルス市LAUSDにおける学校危機管理の取り組み2006

    • 著者名/発表者名
      野坂祐子, 元村直靖, 瀧野揚三, 内海千種
    • 雑誌名

      大阪教育大学紀要 第IV部門 教育科学 第55巻・第1号

      ページ: 151-161

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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