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2005 年度 実績報告書

魅力判断に及ぼす顔と身体の相互関連に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 17730437
研究機関静岡英和学院大学

研究代表者

永山 ルツ子  静岡英和学院大学, 人間社会学部, 講師 (40326434)

キーワード顔 / 身体 / 魅力 / 認知
研究概要

魅力は,生物学的に生き残るため,あるいは繁殖に適した相手を得るためのシグナルと考えられている.本研究は顔と身体の魅力の関連性について検討した.平成17年度の研究(1)では,処理判断の違いが顔の再認記憶に及ぼす効果について,顔の魅力度と人種という点から検討した.その結果,同人種の場合,高い魅力顔に対しては記憶成績がよいが,異人種の場合は,顔の魅力度の違いは見られなかった.同人種の魅力的な顔は,覚えやすいと同時に他の顔とも混同しやすいことがわかった.これは,同人種の魅力顔が我々の顔のプロトタイプとして位置づけられているという点から説明できる.次に研究(2)では,実験1で顔の魅力判断に及ぼす身体の影響について,実験2では体型判断に及ぼす顔の魅力の影響について,体型や体の向きによって反応時間に影響があるかどうかを検討した.実験1では,顔のみに注目して魅力度を評定するよう求めたにも関わらず,魅力判断に及ぼす体型や体の向きの影響がみられた.PETを用いた先行研究では,魅力的な顔がこちらを見ていると,報酬や期待に関係した脳領域が強い反応を示し,一方,非魅力的な顔がこちらを向くと,同様の領域が弱い反応を示すことが報告されている.実験1の魅力評定の結果は,痩せている非魅力的な人物が"モデル立ち"で自分を向いていると判断した場合,魅力度を低く見積もってしまうことを示唆している.実験2では,顔の美醜にかかわらず,体型のみに注目して判断するよう求めたが,体型判断に顔の魅力が影響することがわかった.これは,短時間で体型判断を求めた場合でも,顔の魅力を同時に処理している可能性を示唆しているといえよう.研究(3)では,顔の性別認知とボディの性別認知の際に,両者に何らかの影響があるかどうかを検討した結果,被験者の性別によって両者に非対称な相互関連性があることが示唆された.この結果を欧文雑誌に投稿準備中である.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2006 2005

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] 顔の魅力度と人種が顔の再認記憶に及ぼす影響2006

    • 著者名/発表者名
      永山ルツ子, 波多野純
    • 雑誌名

      静岡英和学院大学紀要 4号

      ページ: 173-181

  • [雑誌論文] 顔に魅せられる? ボディに惹きつけられる? -魅力判断に及ぼす顔や身体の影響に関する研究-2005

    • 著者名/発表者名
      永山ルツ子, 瀬山淳一郎
    • 雑誌名

      日本心理学会第69回大会発表論文集

      ページ: 768

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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