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2008 年度 実績報告書

女性教師のキャリア形成におけるジェンダーの機能

研究課題

研究課題/領域番号 17730446
研究機関和光大学

研究代表者

浅井 幸子  和光大学, 現代人間学部, 講師 (30361596)

キーワードジェンダー / 女性教師 / 男性教師 / 学年配署 / 教師文化
研究概要

本研究では教職におけるジェンダーを問うに際し、小学校の低学年において女性教師の比率が非常に高くなっている事実に着目した。高学年では男女が半々であるのに対し、低学年は8割から9割が女性教師である。男性教師は低学年教育においてはジェンダーマイノリティとして存在しているといえる。昨年度はこの見解をふまえ、小学校の男性教師に学年配置とその学年における教育実践を尋ねるインタビューを行った。
今年度は、昨年度行ったインタビューを検討し、小学校の学年配置におけるジェンダー不均衡の背景と様相を論文にまとめた。本研究の発見は四つある。第一に、低学年よりも高学年に男性を多く配置するジェンダー不均衡は、高学年を学校の中心に置き、子どもたちを力で管理しようとする男性的な学校運営を背景としている。第二に、その不均衡な配置を通して、低学年よりも高学年を重視する文化と女性教師への差別が再生産されている。第三に、低学年教育はしつけを中心とする点において女性化された特徴を有しており、中高学年担任を長期に経験した後に低学年を担任した男性教師は、その文化を違和感をもって経験することが多い。第四に長く低学年を担任する男性教師は、女性化された低学年文化と交渉することによって、異なる低学年教育を編み出している。第一と第二の発見は論文「小学校における学年配置のジェンダー不均衡-男性教師へのインタビューを通して-」として投稿中である。第三と第四の発見は、論文「小学校の男性教師における低学年担任の経験(仮)」として投稿準備中である。

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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