【今年度の研究概要】 今年度では中国人移住家庭に対する(1)アンケートの作成、(2)実施、(3)現地調査を中心に行ってきた。 アンケートの作成には、これまでに行った2回の科研調査で得られたデータの再検討から始めた。そのため、事務補佐員の力を借り、データの再入力と解析をい、その結果を踏まえ質問項目を作成した。2005年10月から、日本華文協議会の協力を得て、(1)華僑総会に依頼し配布、(2)インタネットで公開する形で答えを募集した。現在のところ、64部の有効回答を得ている。 次に、中国とカナダで現地調査を行った。中国では主に北京にある留学、就労の政府公団体や仲介組織を通して、移住直前における家族の意識を調査した。調査は可能な限り、留学・移住希望者本人とその家族を別々に面接し、本人と家族の意識のズレを探ることにした。 カナダでの調査は、バンクーバーのリッチモンド地域にて行った。中国や香港から移住してきた移民家族に訪問などして面接調査を行った他、中国人教会、中国語学校、移住を手伝う法律事務所にも観察調査した。 【成果】 本科研研究と関係して、以下の学会発表を行った。 ・異文化間教育学会第26回大会個人研究発表、定住中国人家族の「教育戦略」-再移住のメカニズムに関する試論(於明治学院大学、2005年5月28日) ・日本比較教育学会第41回大会ラウンド・テーブル 中国におけるシチズンシップ教育の動向(於日本大学、2005年6月26日)
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