研究概要 |
初年度にあたる平成17年度は,日本及びオーストラリアにおいて基本文献の収集と現地予備調査を実施した。以下,詳述する。 1.基本文献の収集と分析 主として広島大学・高等教育研究開発センター及びメルボルン大学・教育資料センター(ERC)において,高等教育のユニバーサル化(及びマス化)に関する内外の先行研究や,専門学校(日本)及びTAFE(オーストラリア)の実態調査に関する資料を収集した。それらについての分析・整理は平成18年度前半を目途に終了し,その成果は広島大学・高等教育研究開発センター『大学論集』第37集(2006年度)に発表する予定である。 2.現地予備調査 日本におけるセクター間連携の事例として,京都国際技術建築専門学校を訪問し,放送大学を使った大学資格取得コースの実施状況(進学状況・教育内容・施設)について,関係者への聞き取り調査と現地視察を行った。また,オーストラリアにおける現地調査(2006年3月18〜26日)では,上記の基本文献収集を行う一方,メルボルン大学・生涯学習研究センターのJohn Polesel氏,Veronica Volkoff氏に対して,オーストラリアにおける職業教育(VET)の抱える問題点及びTAFEの歴史と現状について聞き取り調査を実施した。後者の成果については現在,論考として準備中であり,「オーストラリアにおける高等職業教育の現状と課題(仮)」としてオセアニア教育学会編『オセアニア教育研究』第12号(あるいは追手門学院大学オーストラリア研究所編『オーストラリア研究紀要』第32号)に発表する予定である。
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