2年目にあたる本年度は、前年度の基礎研究や試行授業を踏まえ、以下の研究を行った。 (1)初年度に作成した授業導入用プレゼンテーション映像資料の改良・充実/ 前年度のプレゼンテーション資料に対するアンケートを踏まえた改良や、前年度実施した落語・朗読等、言語表現分野の映像資料データベースを追加掲載、研究補助学生及び研究代表者制作による参考作品の追加により、内容の充実を図る。なお、本資料は学生自身がインタラクションの効果を体験出来るようウエブサイトで閲覧出来る形式を採用しているが、著作権に配慮し現時点で一般には非公開としている。 (2)アニメーション作家によるワークショップの開催/ 本研究による試行授業の補完的な位置付けとして、アニメーション作家、和田淳氏を迎え、2日間の日程で「擬音語からイメージして」と題して、言葉(擬音語)の語感や言葉のリズムをモチーフとした映像制作のワークショップを実施。 (3)論文「読み聞かせる行為から〜スタティックからダイナミックへ拡張するグラフィック表現へ向けて〜」 インタラクティヴでダイナミックなグラフィック表現のデザイン要素として筆者が提唱している「リズム」「テンポ」「間」のデザインを演習対象とした基礎演習の考察と実践を軸に展開する。本研究期間内に実施した試行授業から見出された問題点から、デジタル・メディアを用いず、技術的にも簡易な方法で繰り返し行える演習方法のひとつとして、「絵本の読み聞かせ」を発展させた演習方法の提案を行った。 (4)研究期間内に実施した試行授業のプレゼンテーション資料及び課題映像作品のDVD化/ 今後の研究開発に繋げる資料として編集する。
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