本研究を開始した初年度である平成17年度は、造形要素の組み合わせによる造形メソッドを授業で使用する為の素材となるコンテンツの収集と分類整理を行った。 まずは「造形要素を用いた造形メソッド」をディジタルアーカイブに利用する為、再検討を行った。そして、造形要素の分類に基づいた明快なディジタルアーカイブの構造とインデックスを検討・作成し、ディジタルアーカイブの基本となる構造の構想を行った。 1)コンテンツの収集と分類整理 資料の収集に関して初年度は、今まで収集を行ってきた構成作品を中心に収集し、「造形要素の組み合わせによる造形メソッド」によって示された造形要素を基準にパソコン上でディジタルデータとして保存・整理を行った。また作家の作品、学生の制作した作品などを造形要素による分類に応じて収集するとともに、自ら造形要素の組み合わせによる作品(コンテンツ)を制作し、各造形要素に対してコンテンツの過不足が無いように調整を図った。また他大学における基礎造形の授業の実施状況をシラバスなどから調査を行った。尚、この調査結果は、実際の利用を考えたディジタルアーカイブ制作の参考とする予定である。 2)ディジタルアーカイブの構造の検討 先行事例として、造形・芸術作品を収集したディジタルアーカイブを中心に調査を行い、その特質を機能的な面から考察を行った。またデータベース、ディジタルアーカイブを扱った専門書・技術書を参考にするとともに、ディジタルアーカイブに詳しい者に、ディジタルアーカイブの制作に関する意見協力を得ながら、本研究で実施するディジタルアーカイブの基本となる構造の構想に着手した。
|