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2006 年度 実績報告書

ライフステージを通しての吃音児者の実態に即した支援法の構築

研究課題

研究課題/領域番号 17730521
研究機関福岡教育大学

研究代表者

見上 昌睦  福岡教育大学, 教育学部, 助教授 (30279591)

キーワード吃音 / 言語指導 / 遊戯療法 / 環境調整 / 高機能自閉症 / 女性吃音者 / 通常の学級 / 非流暢性
研究概要

I 目的
ライフステージを通しての吃音児者の実態に即した支援法構築の一環として、(1)吃音児4例を対象とした事例研究、(2)調査研究として、(1)女性吃音者のライフステージからみた吃音に対する意識、(2)吃音者の学校教育期における吃音の変動と通常の学級の教師に対する配慮・支援の要望、について検討を行った。
II 事例研究
1.方法:(1)対象児:事例A:発吃3歳3ヵ月の5歳1ヵ月の男児。事例B:発吃4歳0ヵ月の4歳1ヵ月の男児。事例C:発吃2歳4ヵ月の2歳4ヵ月の男児(事例Bの弟)。事例D:発吃1歳10ヵ月の8歳1ヵ月の男児.高機能自閉症.事例Cを除いて発話困難の意識あり.事例A・Dに回避反応あり。アイオワ式吃音重症度評定尺度による初診時重症度は7(事例A)、4(事例B・C)、6(事例D)。
(2)言語指導:遊戯的要素をとり入れて実施(平成17年度研究実績報告書)。(1)ゆっくり、ひき伸ばし気味の発話、(2)柔らかな起声・発話、(3)劇遊び(事例Dのみ)。(3)言語指導終了後に遊戯療法を実施。さらに、親面接を通して環境調整を実施。2.経過:支援は月1回程度のペースで実施。事例Dに対しては、音への過敏性などに配慮しながら指導。本支援を通して、事例B・Cは治癒、事例A・Dは重症度2〜1に軽快した。
3.考察:言語指導に焦点を当てた支援の効果が示唆された。
III 調査研究
(1)女性吃音者21人を対象として上記調査を実施。差恥心がつよかった、吃音を隠そうとしたという回答が多くみられ、電話応対、発言・発表、人づき合い等における悩みや苦労について提示された。女性限定の支援は必要であるという回答が多かった。(2)成人吃音者51人を対象として上記調査を実施.学校教育期において、中学校で吃音重症度が高い傾向がみられた.教師に望まれる配慮・支援事項については、朗読、発言・発表、からかい、吃音の理解などで選択回答率が高かった.

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (6件)

  • [雑誌論文] 吃音者の学校教育期における吃音の変動と通常の学級の教師に対する配慮・支援の要望2007

    • 著者名/発表者名
      見上 昌睦, 森永 和代
    • 雑誌名

      聴覚言語障害 34巻・3号

      ページ: 61-81

  • [雑誌論文] 吃音の進展した幼児に対する直接的言語指導に焦点を当てた治療2007

    • 著者名/発表者名
      見上 昌睦
    • 雑誌名

      音声言語医学 48巻・1号

      ページ: 1-8

  • [雑誌論文] 兄弟で発吃し治癒に到った幼児の指導事例2007

    • 著者名/発表者名
      見上 昌睦
    • 雑誌名

      音声言語医学 48巻・1号

      ページ: 50

  • [雑誌論文] 女性吃音者のライフステージからみた吃音に対する意識2006

    • 著者名/発表者名
      見上 昌睦, 福田 真梨
    • 雑誌名

      聴覚言語障害 34巻・2号

      ページ: 47-57

  • [雑誌論文] 高機能自閉症のある吃音児に対する指導2006

    • 著者名/発表者名
      宮田 史子, 見上 昌睦
    • 雑誌名

      日本特殊教育学会第44回発表論文集

      ページ: 312

  • [雑誌論文] 幼児の発話における非流暢性の検討-2歳6ヵ月児と3歳0ヵ月児の検討2006

    • 著者名/発表者名
      古沢 真弓, 見上 昌睦
    • 雑誌名

      日本特殊教育学会第44回発表論文集

      ページ: 729

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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