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2007 年度 実績報告書

高信頼性をもつ新しい高速特異値分解法の開発とその理論解析

研究課題

研究課題/領域番号 17740055
研究機関京都府立大学

研究代表者

岩崎 雅史  京都府立大学, 人間環境学部, 准教授 (30397575)

キーワード特異値分解 / I-SVD / ロトカ・ボルテラ系 / 中心多様体理論 / 漸近展開 / ニュートン法 / 画像圧縮
研究概要

平成18年度には投稿中であったI-SVDの漸近解析に関する論文「Center manifold approach to discrete integrable systems related to eigenvalues and singular values」と画像圧縮に関する論文「Kakarala-Ogunbonaの画像分解における特異値の近接度を低減するアルゴリズム」の査読結果を受けて修正を行ったところ採録決定となった。また,両論文とも平成19年度中に出版された。
また,平成19年度は,I-SVDによって求まる行列の特異ベクトルがより高精度になるよう,新しいアルゴリズムを提案した。直接法を使って少ない演算で特異ベクトルを求めようとするI-SVDに対して,少し演算量が多くなっても高精度に特異ベクトルを求めようという設計思想のもと,ニュートン反復を使用した真の特異ベクトルに徐々に近づけるアルゴリズムを定式化した。I-SVD単独では苦手とする行列でも提案アルゴリズムは安定して高精度に特異ベクトルを求まることが数値的に確認できている。以上の内容は,平成19年11月の京都大学数理解析研究所での研究集会および平成20年3月の日本応用数理学会で講演し,論文「非線形方程式の解法による行列の特異値分解アルゴリズム」にまとめて平成20年の3月末に日本応用数理学会論文誌に投稿した。今後の課題であるが,高速なI-SVDと高精度な提案アルゴリズムを組み合わせたハイブリッド型を定式化すれば,実行時間・計算精度の両面で優れたアルゴリズムとなるだろう。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Kakarala-Ogunbonaの画像分解における特異値の近接度を低減するアルゴリズム2007

    • 著者名/発表者名
      近藤 弘一, 笹田 昇平, 小幡 雅彦, 岩崎 雅史, 中村 佳正
    • 雑誌名

      情報処理学会論文誌 Vol.48 No.SIG 8(ACS 18)

      ページ: 216-225

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Center manifold approach to discrete integrable systems related to eigenvalues and singular values2007

    • 著者名/発表者名
      M.Iwasaki and Y.Nakamura
    • 雑誌名

      Hokkaido Math.J. 36

      ページ: 759-775

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 行列の特異値を求めるアルゴリズムに含まれた離散可積分系に対する中心多様体理論アプローチ2007

    • 著者名/発表者名
      岩崎 雅史, 中村 佳正
    • 雑誌名

      京都大学数理解析研究所講究録 1573

      ページ: 118-123

  • [学会発表] Matrix diagonalization methods based on solving quadratic nonlinear systems2007

    • 著者名/発表者名
      近藤 弘一, 杉本 昌平, 岩崎 雅史
    • 学会等名
      RIMS研究集会「計算科学の基盤技術としての高速アルゴリズムとその周辺」
    • 発表場所
      京都大学数理解析研究所
    • 年月日
      2007-11-16

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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