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2005 年度 実績報告書

ネバリンナ理論における無限素点の研究

研究課題

研究課題/領域番号 17740077
研究機関京都大学

研究代表者

山ノ井 克俊  京都大学, 数理解析研究所, 助手 (40335295)

キーワード値分布論 / 正則曲線 / 小林双曲多様体 / アーベル多様体 / ネバリンナ理論 / 基本群 / カントール集合 / 函数論的零集合
研究概要

平成17年度の研究実績概要は以下の通り。1、基本群が非可換な代数多様体の正則曲線は代数退化する、というCanpana氏の予想を研究して、次の結果を証明した。基本群の線形表現で、像が非可換なものがあるような代数多様体の正則曲線は代数退化する。これの証明のために、単純代数群ヘザリスキー位相に関して稠密な像を持つ表現が存在する代数多様体の正則曲線は代数退化する、というKatzarkovの予想を解決した。また、同様の結果を基本群の可解商に対しても証明した。これらの結果を証明するために、複素平面の有限分岐被覆からアーベル多様体への正則写像に関する第二主要定理が必要になる。これらの結果は、小林疑距離が消える代数多様体の基本群に関して応用が期待される。2、コンパクト小林双曲多様体への正則写像の除外集合を研究して次の結果を得た。単位円盤から、ある種の一般カントール集合を除いた領域から、コンパクト小林双曲多様体への正則写像は、常に単位円盤からの正則写像に拡張できる。このカントール集合には対数容量が正の集合も含まれているが、一方で対数容量が0の集合は常にコンパクト小林双曲多様体への正則写像に関して除外できるか?というのは未解決問題である。この問題は来年度以降の研究テーマとして継続したい。また関連して、アーベル多様体の部分多様体に含まれる開リーマン面の構造を研究して、リーマン・フルヴィッツ型の評価式を証明した。3、この他、有理型函数の高階微分の零点の問題や、劣調和関数の増大度に関するNevanlinna予想などに取り組んでいる。これらの問題も、来年度以降の研究テーマとして継続していく。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2005 その他

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Defect relation for rational functions as targets2005

    • 著者名/発表者名
      Katsutoshi Yamanoi
    • 雑誌名

      Forum Mathematicum 17

      ページ: 169-189

  • [雑誌論文] On the truncated small function theorem in Nevanlinna theory

    • 著者名/発表者名
      Katsutoshi Yamanoi
    • 雑誌名

      International Journal of Mathematics (発表予定)

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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