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2006 年度 実績報告書

ネバリンナ理論における無限素点の研究

研究課題

研究課題/領域番号 17740077
研究機関熊本大学

研究代表者

山ノ井 克俊  熊本大学, 大学院・自然科学研究科, 助教授 (40335295)

キーワード函数論 / 幾何学 / 値分布論 / ネバリンナ理論 / 有理型関数 / 高階微分 / 微動関数 / 安定曲線
研究概要

平成18年度の研究実績は以下の通り。1、複素平面上の有理型関数の高階微分の零点に関するゴールドベルグ予想を研究した。特に位数が有限の場合に研究して、次の結果を証明した。複素平面上の位数有限な有理型関数の高階微分の零点は相異なる極の数より沢山ある。この結果は本研究課題の主要な目的の一つであった。この結果を証明するための方法は概ね、以下の二段階からなる。まず、第一段階として、以前に私が証明した、微動関数に対する第二主要定理の誤差項を精密化して、一様な第二主要定理を導く。第二段階として、第二主要定理の逆向きの評価を求める。そして、第一段階で得た、微動関数に対する一様な第二主要定理と、第二主要定理の逆向きの評価を組み合わせて、主結果を得る。第一段階では被覆面の理論の他、安定曲線のモジュライの理論が必須である。第二段階はポテンシャル論である。有理型関数の高階微分の零点に関する研究は、20世紀の前半から様々に行われてきたが、上記のような枠組みでの研究は新しい試みである。この点が、本研究の特色といえよう。2、しかしながら、上記1の研究にはまだいくつか課題が残されている。まず、位数有限でない有理型関数を扱うための手段の開発である。この問題を解決するには、微動関数に対する第二主要定理の誤差項の評価のいっそうの精密化が求められる。また、除外集合の評価をさらに精密にすることも重要な問題になる。微動関数に対する第二主要定理の誤差項の評価は、異なった文脈において、以前から専門家の間で議論されてきたことであるが、本研究の進展によって、新しい視点が提供されたことになる。3、その他、コンパクト小林双曲多様体への正則写像の除外集合や、劣調和関数の増大度に関するネバリンナ予想に取り組んでいる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] On the truncated small function theorem in Nevanlinna theory2006

    • 著者名/発表者名
      Katsutoshi Yamanoi
    • 雑誌名

      International Journal of Mathematics 17

      ページ: 417-440

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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