研究課題
2005年7月に打ち上げられたX線天文衛星すざくのScience Working Group(SWG)の観測時間枠を用い、銀河系中心の観測を行った。主に軟X線撮像分光装置のX-ray Imaging Spectrometer(XIS)を用い、SWG teamで共同して解析を進めた。いままでの衛星では検出できなかったFe-Kβ/Ni-Kαの輝線を検出し、高温プラズマの温度とアバンダンスをいままでにない精度で求めることができた。また、いろんな電離準位にある鉄元素からの輝線から、低電離のものを抜き出し、いままではっきりと見つかっていなかった分子雲からも蛍光鉄X線を検出した(Koyama et al.2007他計4編)。上記の結果を2006年6月に招聘されたイタリアでの国際会議で紹介した。銀河中心の複雑な空間構造を持つ領域の解析を可能にするため、すざくのX-Ray Telescope(XRT)の性能評価とその応答関数作成に取り組んだ。銀河中心でしばしば問題となる迷光が大幅に減少していることを確認した。0.2-12keVの広いエネルギーバンドではしばしば反射鏡表面での散乱がエネルギー依存性を持つテールを作るが、すざくではその無視できるほど小さいことを検証した。複雑な空間構造を解析するための応答関数作成ソフトウエアの開発を他のSWGメンバーと一緒になって実現した(Ishisaki et al.2007)。上記の結果を2006年6月に行われたSPIE国際会議で口頭発表した。
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