研究概要 |
平成17年度に行った^7Beの陽子弾性共鳴散乱測定のデータに基づき、^8Bの構造決定を行った結果、過去の実験で予見されていた、スピン・パリティが2-である幅の広い共鳴の存在を確認した。また、そのエネルギーと幅を、過去の実験より良い精度で決定することができた。今後、実験データの更なる解析を進め、同準位が^7Be(p,γ)^8B反応断面積測定に与える影響を調べていく予定である。 この実験の成果は、国際会議、"Nuclei in the cosmos IX"において発表した。 また、^7Be(p,γ)^8B反応の測定に必要となる低温気体標的(ターゲット)であるが、液体窒素の児童補給による気体冷却、標的気体の強制循環等が正しく動作している事が確認できた。更に、実際に加速器を使った実験を行い、1秒間当たり2x10^8個という、界最高水準の高強度^7Beビームを生成する事に成功した。同標的装置は、CRIB施設の他の実験に対しても使用され、非常に有用である事が実証された。
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