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2005 年度 実績報告書

ポストペロプスカイト相転移がマントル対流に与える影響

研究課題

研究課題/領域番号 17740287
研究機関東京大学

研究代表者

中川 貴司  東京大学, 大学院・理学系研究科, 研究拠点形成特任研究員 (50396941)

キーワードポストペロブスカイト相転移 / コアーマントル境界 / 熱化学マントル対流
研究概要

本年度はコアーマントル境界における不均質構造の詳細について主にペロブスカイトーポストペロブスカイト相転移を含む2次元熱化学マントル対流数値モデルを用いて調べた.また、3次元系におけるテスト計算も行った.これらの数値計算を行うために17CPUのPCクラスタ計算機の構築も同時に行った.研究成果については、3本の投稿論文にまとめた.これらの論文における重要な結果は以下の通りである.(1)地震波トモグラフィーなどで得られている大規模不均質構造については、組成異常ならびにポストペロブスカイト相転移境界による寄与で構成されている可能性が高い.特にポストペロブスカイト相転移の影響はコアーマントル境界付近まで沈み込んでいるスラブ付近で確認される可能性が高く、大規模なスケールにおいてその寄与が顕著に表れる.また、組成異常に関しては、小規模なスケールの不均質構造にも影響を与えている.さらに、現実的なコアーマントル境界の熱的状態においては、ペロブスカイト→ポストペロブスカイトへの相転移だけではなく、ポストペロブスカイト→ペロブスカイトへの相転移がコアーマントル境界のごく近傍で起きている可能性が実現できることを確認した.(2)ポストペロブスカイト相転移は発熱相転移であるため、密度異常が熱浮力と同じ方向に働く.この影響によって、組成異常による高密度異常の安定化を妨げる働きがあることを本年度の研究により明らかになった.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] The interaction between the post-perovskite phase change and a thermo-chemical boundary layer near the core-mantle boundary2005

    • 著者名/発表者名
      Nakagawa, T., Tackey, P.J.
    • 雑誌名

      Earth and Planetary Science Letters 238

      ページ: 204-216

  • [雑誌論文] Three-dimensional numerical simulations of thermo-chemical mantle convection in the Earth's mantle2005

    • 著者名/発表者名
      Nakagawa, I., Tackley, P.J.
    • 雑誌名

      Proceedings of Third MIT conference on Computational Fluid and Solid Mechanics

      ページ: 779-782

  • [雑誌論文] Numerical and Laboratory Studies of Mantle Convection : Philosophy, Accomplishments, and Thermochemical Structure and Evolution2005

    • 著者名/発表者名
      Tackley, P.J., Xie, S., Nakagawa, T., Hernlund, J.W.
    • 雑誌名

      Earth's Deep Mantle : Structure, Composition, and Evolution (AGU Geophysical Monograph) 160

      ページ: 83-99

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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