海底に設置を行える自己記録式の強震計の開発を実施した。開発した強震計は内蔵したコンパクトフラッシュメモリーにデータを100Hz〜1kHzで最大4チャンネル分記録し、リチウム電池駆動により長期間の連続観測が行える。強震計センサーは最大計測加速度が2gであり、センサーを交換することにより最大100gまで計測できる仕様のものを開発した。強震計の設置状態を把握することを目的に強震計には傾斜計も搭載した。 強震計の海底への設置法は、強震動時に海底の動きを忠実に描くため重要な検討項目である。そこで、強震計を海底に埋設した金属管に取り付けることにより、海底と地震計との良好な結合をはかる手法の開発を行った。そこで、強震計は、金属管に収納できるサイズとなるよう開発設計を実施した。強震計の開発とあわせ海底への金属管の埋設法を検討し、ピストンコアラーを応用した装置により金属管を海底に埋設する手法を開発した0埋設手法の有効性を確かめるため、相模湾への埋設試験をJAMSTEC研究船「かいよう」にて平成17年12月および「なつしま」にて平成18年12月に実施した。開発した強震計の動作試験は陸上および三陸沖の海底で平成18年7月、相模湾で平成18年12月、伊豆小笠原沖にて平成19年2月にそれぞれ数日〜3ヶ月程度の期間実施しいずれも良好な記録が得られることを確認した。
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