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2006 年度 実績報告書

グローバルMHDシミュレーションを用いた電離圏における3次元電流分布の導出

研究課題

研究課題/領域番号 17740322
研究機関千葉大学

研究代表者

中田 裕之  千葉大学, 大学院自然科学研究科, 助手 (30345011)

キーワード磁気圏電離圏結合 / 磁気圏 / 電離圏 / 電気ポテンシャル / 沿磁力線電流 / 3次元電流系 / 宇宙天気予報 / グローバルMHDシミュレーション
研究概要

本研究の目的は、地球磁気圏の動態を調べるグローバルMHDシミュレーションにおいて、磁気圏内側境界とつながっている電離圏を3次元で扱い、さらに、磁気圏の変動と共に電離圏での3次元電流系がどのように変化するかを調べることである。当初利用していた大型計算機の利用が急増したため、昨年度は十分な計算時間が確保できなかったが、別の大型計算機を利用することで十分な計算時間を確保することが出来た。計算コードはほぼ完成し、今後、さまざまな太陽風の変化に対して、磁気圏・電離圏の動態や電流系がどのように変化するかを調べていく。
また、電離圏の扱いの3次元化と共に、電離圏電気ポテンシャルを求めるアルゴリズムについても改良を行った。グローバルシミュレーションでは、磁気圏の内側境界と電離圏とを沿磁力線電流とポテンシャルを用いて接続しているが、その手法は電流・エネルギー保存が成立しないものであった。しかし、それらを成立させる自己無撞着なアルゴリズムが開発されたため、そのアルゴリズムをシミュレーションに取り込み、より精確な計算を行うことを可能にした。改良の結果、新しいアルゴリズムを用いることで、ポテンシャルの大きさ自体は大きく変化しなかったが、夜側のポテンシャル分布が複雑な領域で、ポテンシャル分布が変化することが明らかとなった。今後、詳細に解析を行う必要があるが、この結果は、新しいアルゴリズムが、構造が比較的小さく時間変化の激しい現象に対して有効であることを示唆するものである。これらの結果は、米国地球物理学連合2006年秋季大会、地球磁気圏・地球惑星圏学会第120回講演会などで報告した。
以上の遂行のため、備品として計算機・コンパイラを導入した。これにより、計算結果の解析や、そのためのデータ処理を行うことなども可能になった。

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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