研究概要 |
本研究課題のための予備調査として,日本近海の北西太平洋ならびに赤道太平洋における現生Emiliania huxleyiの表現形(形態)と環境因子との関係を,海水濾過フィルター試料を用いて調べた.その結果,E.huxleyiの表現形の分布が水塊,水温,栄養塩濃度によって規制されていることを明らかにした.以上の結果をMarine Micropaleontologyに,Hagino et al.(2005)とHagino and Okada(2006)として論文発表した. 平成17年3月5日〜4月28日. 統合国際深海掘削計画:IODP EXP.306,North Atlantic IIに乗船研究員として参加し,北部北大西洋(北緯40-65度)において,本研究課題にもちいるための第三紀-第四紀の連続した深海底コアサンプルの取得に参加した.同時に,船上にて北大西洋における微化石層序の解析を行った 平成17年9月5日〜10日 ブレーメン大学IODP Core Repositoryにて,IODP EXP. 306にて採取した堆積物試料の陸上サンプリング(サンプルの分配)を行い,本研究課題用の試料を採取した. 光学顕微鏡並びに電子顕微鏡観察用に,試料の作成を行い,E.huxleyiの形態解析を現在進行中である.また,E.huxleyi E.huxleyi生息当時の古海洋環境を復元するために,コッコリス化石の群集解析も同時に行っている.
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