研究課題
岡山大学固体地球研究センターの高質量分解能二次イオン質量分析計(Cameca ims-1270)は、申請者を中心として成果をあげている。特に研究目的で述べたように、玄武岩質ガラスの局所Li-B-Pb同位体分析法が確立しており、本年度はその技術をハワイ(2001年採集済)及びアイスランド(2001・2004年採集済)のピクライト及びピクライト質玄武岩中のオリビンメルト包有物に適用し、マントル中に存在する同位体不均質のレンジ及び、その端成分の解析を重点的に実施した。またアイスランド大学教授であるProf. GRONVOLDの協力の下、アイスランドに産するピクライト質玄武岩からオリビンを分離し、より多量のデータを統計的に取り扱い、解析を進めつつある。またハワイに関しても、鉛同位体を中心にデータを蓄積しつつある。また本年度は、マントル構成鉱物の局所Li-O同位体分析法の確立するため、標準物質の選定・作成を実施する。標準物質として宝石級の鉱物を選定(オリビン・単斜輝石・斜方輝石・ガーネット)し、その同位体的不均質性を高質量分解能二次イオン質量分析計にて検証し、十分な再現性が得られたものを当センターで稼動している表面電離型質量分析計(Finnigan MAT-262,TRITON)・マルチコレクタ誘導結合プラズマ質量分析計(Finnigan NEPTUNE)・安定同位体比測定用質量分析計(VG PRISM, SIRA12)を用いて同位体組成の決定を実施した。
すべて 2005
すべて 雑誌論文 (3件)
Mineralogy and Petrology
ページ: doi:10.1007/s00710-005-0093-5
Physical Review 72
ページ: Art.No.024108
INTERNAT10NAL GEOLOGY REVIEW 4
ページ: 1035-1047