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2006 年度 実績報告書

大振幅プラズマ波における自己組織化、粒子加速とその応用

研究課題

研究課題/領域番号 17740373
研究機関独立行政法人海洋研究開発機構

研究代表者

長谷川 裕記  独立行政法人海洋研究開発機構, 地球シミュレータセンター, 研究員 (60390639)

キーワードプラズマ / 非線形波動 / 無衝突衝撃波 / 磁気音波 / 粒子加速 / 計算機シミュレーション / 宇宙線 / 自己組織化
研究概要

磁化プラズマ中を伝播する大振幅波と粒子の相互作用により生起する物理現象について、理論と計算機シミュレーションによる研究を進めている。今日までの理論および粒子シミュレーション研究により、磁気音波衝撃波による様々な粒子加速機構が発見されているが、本研究では、それらの加速機構が、加速器などの工学的応用が可能なパラメータ範囲において利用できうるかどうか明らかにすることを目指している。本年度は、その初段階として、磁化された背景プラズマに入射されたイオンバンチが誘起する電磁場、及び、その電磁場による粒子加速現象について、空間1次元速度3次元の相対論的電磁粒子コードを用いたシミュレーションにより調べた。その結果、空間的形状がガウス分布状のイオンバンチが誘起する電磁場は、磁気音波ソリトン中の電磁場と、非常に似通っていることがわかった。また、イオンバンチが、外部磁場に対して斜め方向に進行する場合には、磁力線方向の電場が生じることもわかった。
シミュレーションでは、さらに、この誘起された電磁場に対して、陽電子バンチを磁力線方向に入射し、陽電子が加速されうるかどうか観測した。その結果、磁力線方向の電場により、一部の陽電子が強く加速(Lorentz因子の値は50程度)されることがわかった。その加速機構は、磁気音波衝撃波による陽電子加速の機構と同様のものであると考えられる。
また、本年度も、これと並行して、空間3次元の相対論的電磁粒子コードの開発を進めた。本コードでは、並列処理言語のひとつであるHigh Performance Fortranを用いているが、その演算性能の比較検討のために、MPIを用いた並列化も進めた。本コードを用いた3次元シミュレーションにより、大振幅波の構造形成(自己組織化)過程の解明や、3次元的な構造に起因する新たな加速機構の発見等を目指していく予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Particle Acceleration by a Large Amplitude Wave Associated with an Ion Beam in a Magnetized Plasma2006

    • 著者名/発表者名
      Hiroki Hasegawa, Seiji Ishiguro, Masao Okamoto
    • 雑誌名

      Journal of Plasma Physics 72 (06)

      ページ: 941-944

  • [雑誌論文] Simulation Studies of Positron Acceleration by a Shock Wave2006

    • 著者名/発表者名
      Yukiharu Ohsawa, Ken Kato, Hiroki Hasegawa
    • 雑誌名

      Journal of Plasma Physics 72 (06)

      ページ: 919-923

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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