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2005 年度 実績報告書

新規不斉触媒骨格の構築を志向したキラル四級窒素合成法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 17750034
研究機関新潟大学

研究代表者

田山 英治  新潟大学, 自然科学系, 助手 (90372474)

キーワード四級アンモニウム塩 / 四級窒素 / 光学分割 / 光学異性体 / 光学活性相間移動触媒 / エナンチオ選択的
研究概要

1,窒素上に不斉中心を有する四級アンモニウム塩の光学分割
窒素上の四つの置換基がそれぞれ異なる四級アンモニウム塩、N-Allyl-N-benzyl-N-(2-hyroxyethyl)-N-methylammonium bromideを合成し、この基質にエタノール中、0.5等量の光学活性ビナフトールを作用させると、エナンチオ選択的に1:1の複合体を形成し、エタノール中で結晶化することがわかった。ろ過による単離後、この複合体をエーテル-水の二層系で処理すると分解し、四級アンモニウム塩が水層から得られ、光学活性ビナフトールがエーテル層から定量的に回収された。得られた四級アンモニウム塩の光学純度を分析したところ、高いエナンチオ選択性で一方の光学異性体が得られた。また、最初に得られる1:1複合体をエタノールから再結晶すると、ほぼ単一の光学異性体が得られることが分かった。本手法によって、窒素上のキラリティーを制御することが可能となり、今後、新規な骨格を有する光学活性相間移動触媒としての利用、窒素上の不斉を炭素上に転写するStevens転位反応への応用、生理活性発現の有無についての検討が可能となった。
2,N-キラル四級アンモニウム塩の光学純度の決定
光学分割した窒素上に不斉中心を有する四級アンモニウム塩は、ダイセル社の光学異性体分離カラムを用いたHPLC分析により、その光学純度を決定できることが分かった。この際の分離条件は、溶離液としてヘキサン-エタノールの順相溶媒を主成分として選択、ここに少量のトリフルオロ酢酸とジエチルアミンを添加し、溶離液中に過剰なアンモニウム塩を存在させることで光学異性体の分離が可能になることがわかった。

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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