• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2005 年度 実績報告書

リビングラジカル重合反応による両末端反応性オリゴマーの合成と機能

研究課題

研究課題/領域番号 17750099
研究機関山形大学

研究代表者

青柳 直人  山形大学, 工学部, 研究員 (30396585)

キーワード有機化学 / 高分子合成 / 高分子構造・物性
研究概要

本研究ではリビングラジカル重合の一種である可逆的付加-開裂連鎖移動(Reversible Addition-Fragmentation Chain Transfer ; RAFT)型重合法を用いて、両末端反応性オリゴマー並びに末端反応性グラフトポリマーを開発することを目的としている。本年度は、新規な両末端反応性RAFT剤の開発から研究を開始した。RAFT剤の反応性置換基としては、ウレタン化など幅広い応用が期待できる水酸基を持つものを合成する。まず最初にモデル化合物(塩化ベンジル)を用いた合成検討の結果、室温・空気存在下で市販試薬を精製せずに用いても定量的にRAFT剤を合成できる手法の開発に成功した。その合成に際しては塩基が重要な役割を果たすが、特に炭酸セシウムが非常に有効であった。次にその手法を応用して合成した両末端反応性RAFT剤を用いてスチレン、アクリル酸エチルのリビングラジカル重合を試みた結果、どちらに於いても分子量分布の狭いポリマー(一例としてスチレンポリマー(Mn:16,500)のMw/Mn=1.15;アクリル酸エチルポリマー(Mn:28,500)のMw/Mn=1.14)を得ることに成功した。また、反応の経時変化による収率と平均分子量の変化を観察することにより、新規RAFT剤を用いた重合がリビング性を持つことが確認された。更にスチレンオリゴマー(Mn:2,250,Mw/Mn=1.15)を合成して^1H NMR並びに元素分析を行った結果、オリゴマーの両末端に定量的に反応性置換基が導入されていることが確認された。これらの重合に際しては、非プロトン性の極性溶媒中で行う条件が最も有効であった。
以上より、新規な両末端反応性RAFT剤の簡便な合成並びに両末端反応性オリゴマーの開発に成功した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (1件) 産業財産権 (1件)

  • [雑誌論文] Mild and Efficient One-Step Synthesis of Trithiocarbonates Using Minimum Amount of CS_22006

    • 著者名/発表者名
      Naoto Aoyagi, Bungo Ochiai, Hideharu, Mori, Takeshi Endo^*
    • 雑誌名

      SYNLETT No.4

      ページ: 636-638

  • [産業財産権] ジベンジルトリチオカーボネート誘導体、その製造方法およびそれを用いた重合体2006

    • 発明者名
      青柳 直人, 遠藤 剛, 藤井 俊紀, 津田 寛
    • 権利者名
      日本テルペン化学株式会社
    • 産業財産権番号
      特願2006-56779
    • 出願年月日
      2006-03-02

URL: 

公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi