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2005 年度 実績報告書

二酸化炭素の固定化材料の開発と有用物質変換への応用

研究課題

研究課題/領域番号 17750100
研究機関山形大学

研究代表者

永井 大介  山形大学, 工学部, 研究員 (30375323)

キーワード二酸化炭素 / アミジン骨格を有するポリスチレンビーズ / 2-アミノベンゾニトリル / キナゾリン誘導体 / リサイクル
研究概要

我々はこれまで、アミジン構造を有するポリスチレン誘導体存在下で2-アミノベンゾニトリルと二酸化炭素を反応させることにより、医薬品の合成中間体であるキナゾリン誘導体が合成できることを報告してきた^<1)>。今回、取り扱いが簡便で耐化学薬品性、機械的強度の向上が期待できるアミジン骨格が担持された架橋ポリスチレンビーズを用いて上記の反応を検討した。
アミジン骨格が担持されたポリスチレンビーズ存在下で、種々の2-アミノベンゾニトリル誘導体と二酸化炭素の反応を検討した。溶媒としてはNMRによる反応追跡の簡便さから重ジメチルスルホキシドを用いた。まず、アミジン骨格が担持されたポリスチレンビーズ存在下100℃で、2-アミノベンゾニトリルとCO_2の反応を行ったところ、対応するキナゾリン誘導体が高収率(91%)で得られることが分かった。2-アミノベンゾニトリルの5位に電子吸引基としてニトロ基が置換されると収率は低下したが(53%)、電子供与基としてメトキシ基が置換された場合には、ほぼ定量的にキナゾリン誘導体が得られることが分かった(95%)。これは、2-アミノベンゾニトリルの5位に電子吸引基が置換された場合にはアミノ基の求核性が低下し、電子供与基が置換された場合にはアミノ基の求核性が向上したことを反映したものと考えられる。さらに、一度反応に用いたポリマーを回収し再度反応に用いたところ、収率が低下することなく生成物が得られたことから(95%)、アミジン骨格が担持されたポリマービーズはリサイクル可能な高分子試薬として利用可能であることが示唆された。
1)永井大介,佐藤正人,遠藤 剛,高分子討論会予稿集,2X10(2004).

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (6件)

  • [雑誌論文] 二酸化炭素の固定化反応と反応性高分子への応用2005

    • 著者名/発表者名
      永井 大介(他1名, 1番目)
    • 雑誌名

      高分子論文集 62

      ページ: 158-166

  • [雑誌論文] Kinetic Study and Computational Studies on Aminolysis of Bicyclic Carbonates Bearing Alicyclic Structure Giving Alicyclic Hydroxyurethane2005

    • 著者名/発表者名
      落合 文吾(他4名, 4番目)
    • 雑誌名

      Tetrahedron 61

      ページ: 1835-1838

  • [雑誌論文] Synthesis and Chemical-Recycling of a Polycarbonate Obtained by Anionic Ring-Opening Polymerization of a Bifunctional Cyclcic Carbonate2005

    • 著者名/発表者名
      遠藤 剛(他3名, 4番目)
    • 雑誌名

      Macromolecules 38

      ページ: 8177-8182

  • [雑誌論文] Synthesis of Well-Defined Polystyrene Having Thiourethane-Isocyanurate as the Core Structure Derived from Trifunctional Five-Membered Cyclic Dithiocarbonate2005

    • 著者名/発表者名
      鈴木 茜(他3名, 2番目)
    • 雑誌名

      Journal of Polymer Science Part A : Polymer Chemistry 43

      ページ: 5498-5505

  • [雑誌論文] 側鎖に五員環カーボナート構造を有するポリマーのリジンによる架橋反応2005

    • 著者名/発表者名
      落合 文吾(他6名, 5番目)
    • 雑誌名

      ネットワークポリマー 26

      ページ: 179-185

  • [雑誌論文] A Novel Construction of Ring-Opening Polymerization and Chemical Recycling System2005

    • 著者名/発表者名
      遠藤 剛(他1名, 2番目)
    • 雑誌名

      Macromolecular Symposia 226

      ページ: 79-86

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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