著者が特許化している高発光8配位ランタノイド錯体材料を構造中に組み込んだアミノ酸残基含有錯体或いはDNA配位能を有するシスプラチン類縁白金族錯体に注目し、その性能の要となる溶液状態での発光特性の優れた錯体群の段階的な合成法を確立した。具体的には、アミノ酸残基を結合させる部位を対カチオンとして組み込んだ高発光8配位型ランタノイド錯体群を合成、或いはDNA配位能を有する白金(II)イオンを導入した異核錯体群の形成を行い、それらの分子構造を明らかにした。 また、本発光錯体部位はpH或いは分子間の相互作用による消光効果は全く観測されない為、分子の発光特性を消失させることなく使用出来ることから、実際のDNAチップ上での評価を行っていく。 一方、高発光8配位ランタノイド錯体材料を構造中に組み込んだアミノ酸残基含有錯体或いはDNA配位能を有するイソシアニド錯体にも注目し、その性能の要となる溶液状態での発光特性の優れた錯体群の段階的な合成法を確立した。具体的には、アミノ酸残基を結合させる部位を対カチオンとして組み込んだ高発光8配位型ランタノイド錯体群を合成、或いはDNA配位能を有するイソシアニド置換基を複数個導入した錯体群の形成を行い、それらの分子構造を明らかにした。 この発光錯体部位もpH或いは分子間の相互作用による消光効果は全く観測されない為、分子の発光特性を消失させることなく使用出来ることから、今後、実際のDNAチップ上での評価を行っていく。
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