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2006 年度 実績報告書

小型広帯域テラヘルツ波発生光源の開発

研究課題

研究課題/領域番号 17760036
研究機関名古屋大学

研究代表者

水津 光司  名古屋大学, 大学院工学研究科, 助手 (20342800)

キーワードテラヘルツ波 / 非線形光学 / 波長変換 / 有機非線形結晶
研究概要

本研究では、小型の広帯域波長可変THz波発生光源を開発する事を目的とした。昨年度開発した半導体レーザーペースの2波長光源に対するブラッシュァップを行った。すなわち、種光となるLN強度変調器で生成された微弱な2波長パルス光を、ファイバー増幅器を2段用いて増幅する過程において、初段のプリアンプと最終段のパワーアンプの間に、2波長の波長可変範囲内において透過特製を持ち、かつ、波長可変範囲外の邪魔なASE光を遮断する広帯域フィルターを挿入する事で、最集段における増幅過程でのASEの増加を大幅に低減する事ができた。パルス光とASEとの比は40dB超であり、非常に縞麗なパルス光の発生に成功した。さらに、広帯域フィルターを用いた事により波長変化時の機械的制御が全く必要ないため抗従来の波長可変性能を全く劣化させる事無く、ピーク強度の増加が行えた。本光源を用い、繰り返し周波数を1〜10MHzまで可変して動作する事を確認した。繰り返し周波数に応じてパルス幅を制御する事で、いずれの繰り返し周波数動作時においても同等のピークパワーを得ることが出来た。
また、薄く加工したDAST結晶を用い、THz波発生で重要なa軸方向において3THz以上の領域での吸収係数を正確に測定した。従来明らかでなかった3THz以上の高周波域を含めたTHz帯屈折率分散特性を特定する事に成功し、光波帯での屈折率分散情報をもとにType0位相整合の理論計算を行い、適切な励起波長を算出した。本計算結果を実際に実験で検証したところ、2.7THzにおいて従来の6-7倍のTHz波出力を得ることが出来た。
2波長光源部からDASTによるTHz波発生部まで含め、単色波長可変THz波光源としては、従来光源に対し大きく小型化することに成功し、かつ、1-10MHzという高繰り返しを実現する事ができた。

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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