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2005 年度 実績報告書

新奇な散乱源除去法による大出力紫外光発生用CsB_3O_5波長変換素子

研究課題

研究課題/領域番号 17760045
研究機関大阪大学

研究代表者

吉村 政志  大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (60314382)

キーワード非線形光学結晶 / 光散乱源 / 熱処理 / ホウ酸系化合物 / 結晶成長 / 紫外光発生
研究概要

セルフフラックス溶液を用いたTSSG法により、CBO(CsB_3O_5)の単結晶成長を行った。育成炉内の温度分布を最適化することで、従来問題となっていた雑晶の発生を抑制して100時間以上の長期間の育成を行い、100g程度の単結晶を得ることに成功した。
得られた結晶は内部に光散乱源を有しているが、素子形状に切り出してから815℃で3時間加熱した後、60℃/minの速度で冷却することで散乱源を除去した。一方、紫外レーザー(波長355nm)に対する結晶性評価として、1-on-1法によるレーザー損傷閾値の測定を行ったところ、光散乱源を有している熱処理前の結晶(as-grown結晶)に比べて著しく耐性が低下していることがわかった。さらに、紫外光(波長193nm)光を入射すると、as-grown結晶に見られなかった緑色(波長約500nm)の蛍光が新たに発生していることも明らかになった。すなわち、急冷処理により光散乱源は除去できるが、実用上大きな障害となる欠陥生成が起きていることも分かった。
そのため、本年度より新しい熱処理による光散乱源の低減に着手した。現時点で、蒸発が生じやすい適当な結晶原料とともに密封性の高い容器内で結晶素子を加熱すると、徐冷条件においても光散乱源が低減するという新しい効果を見いだした。これまでに得られた知見と本年度の研究結果、Cs_2O-B_2O_3状態図から判断すると、CBOの光散乱源は、育成直後の高温時に形成される不定比性欠陥と、650℃付近の冷却時に不定比欠陥領域から析出するCs_3B_<13>O_<21>成分という見解を得るに至った。

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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