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2006 年度 実績報告書

生体融和チタン合金の自家骨結合過程における腐食疲労挙動とその機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 17760092
研究機関上智大学

研究代表者

久森 紀之  上智大学, 理工学部, 助手 (80317510)

キーワードチタン合金 / 腐食 / 疲労 / アパタイト / 微細構造 / 不動態
研究概要

本年度は,細胞培養・維持設備を用い,血清や骨形成に必要な細胞等の蛋白質を添加した生理環境下における腐食電位の付与および荷重によるき裂発生の有無とその進展がアパタイトの析出能および結合能に与える影響を解明した.
チタン合金表面をアルカリ溶液で改質した生体融和チタン合金にアパタイト核が析出・成長する過程およびラビット大腿骨と十分に結合した試験体を用い,流動式擬似体液環境(既設)下における電気化学計測器と疲労試験を組み合わせた腐食疲労試験システムを利用した腐食劣化挙動を把握した.特に本年度は,流動式擬似体液環境に生理活性物質を添加し,より具体的な体液環境下を模擬した.
(1)細胞培養・維持設備(既設)を用い,ウシ胎児血清および骨形成に必要な骨芽細胞(マウス頭蓋骨細胞)等の蛋白質を添加した生理環境下(研究補助:細胞培養)における腐食電位の付与および荷重によるき裂発生の有無とその進展がアパタイトの析出能および結合能に与える影響を解明した.
(2)(1)の環境下においても,腐食と疲労が同時に作用する環境下におけるチタン合金の耐食性は,荷重を負荷する周波数に関わらず疲労損傷を付与することで低下することが明らかとなった.
(3)これらに対し,隙間腐食とき裂を主とした疲労特性を構造・結晶解析に免疫,細胞生物学的観点(研究補助:病理評価)を加え,本合金の耐食性,生体適合性および生体環境強度特性を詳細に把握した.
(4)その結果,繰返し回数からチタン合金の耐食性を考慮すると,周波数に関わらず破断に至るまでの繰返し回数は同程度であり,き裂の進展に伴う腐食反応が疲労損傷に及ぼす影響は小さいことが明らかとなった.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Ti-6Al-4V合金の腐食疲労における腐食と疲労の相乗効果-金属系バイオマテリアルの性能評価手法の開発-2006

    • 著者名/発表者名
      今吉翔一, 久森紀之, 萩原行人
    • 雑誌名

      Proceedings of the 28^<th> symposium on fatigue

      ページ: 21-24

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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