• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2006 年度 実績報告書

大規模動的な生産システムにおける高性能で理解可能なディスパッチング規則の発見

研究課題

研究課題/領域番号 17760108
研究機関広島大学

研究代表者

江口 透  広島大学, 大学院工学研究科, 助教授 (80253566)

キーワードリアルタイムスケジューリング / ディスパッチング・ルール / 優先規則 / ニューラルネットワーク / ルール抽出 / 汎化能力 / 半導体生産システム / サイクルタイム
研究概要

本年度の成果概要を以下に示す.
(1)半導体生産システムを対象とした高性能なルールの獲得
大規模動的な生産環境である半導体生産システムにおいて,高性能なリアルタイムスケジューリングのための優先規則(ディスパッチング・ルール)をニューラルネットワークで構成する方法を検討した.スケジューリングの目的をサイクルタイムの最小化とし,小規模問題を学習事例として,SA法を適用してニューラルネットワークの結合加重を探索した.ここでのニューラルネットワークは,万能近似器であるシグモイド関数を出力関数にもつ構造とした.大規模未学習問題への汎化能力を確保するため,生産システムの規模の変化に応じて調整可能な目標サイクルタイムを設定して学習する方法を考案した.この方法によって,大規模動的な半導体生産システムにおいて高性能な優先規則を作成できることを,従来提案されているルールとの比較実験によって確認した.
(2)高性能なニューラルネットワークからの理解可能なルールの抽出
上述した方法で得られたニューラルネットワークから,理解可能で高性能な優先規則を抽出した.まず,得られたニューラルネットワークを用いたリアルタイムスケジューリングを行いながら,その入出力事例を多数収集した.収集した事例からのルール抽出のためのニューラルネットワークとして,product unitを出力関数に持つ構造のネットワークを用意し,忘却つき構造学習法によって簡素なルールを抽出した.その結果,簡素化しすぎると性能が悪化するが,忘却の程度を適度に調整して簡素化すると,むしろ大規模問題に対する汎化能力が向上し,なおかつ,`ある程度理解可能な単項式型の優先規則を抽出できることを確認した.それによれば,サイクルタイムを小さくするには,目標サイクルタイムを基準としたスラック値が小さいほど,また,残りサイクル時間の推定値が大きいほど優先度を高くすることが有効であると解釈することが出来た.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] ニューラルネットワークによる半導体生産システムのリアルタイムスケジューリング2006

    • 著者名/発表者名
      江口 透, 和田光司, 大岡 勲, 大場史憲
    • 雑誌名

      日本機械学会生産システム部門講演会2006講演論文集 06-19

      ページ: 21-22

  • [雑誌論文] 半導体生産システムのリアルタイムスケジユーリング-ニューラルネットワークを用いたスケジューリングルールの開発-2006

    • 著者名/発表者名
      大岡 勲, 江口 透, 大場史憲
    • 雑誌名

      第15回計測自動制御学会中国支部学術講演会論文集

      ページ: 94-95

URL: 

公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi