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2005 年度 実績報告書

燃料電池用セパレータ流路内の気液二相流動に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 17760160
研究機関大同工業大学

研究代表者

中山 浩  大同工業大学, 産学連携研究センター, 研究員 (40303656)

キーワード燃料電池 / セパレータ / 水管理 / 流路深さ
研究概要

固体子分子形燃料電池(PEFC)では主にパーフルオロスルホン酸系イオン交換膜が使用され,この膜は高含水状態において十分なプロトン導伝性を持つため,高加湿な運転条件が望まれるが,触媒層が過飽和状態になると,ガスの拡散性が悪くなり(フラッディング),逆にセル性能が悪化する.このようにセル内部の水分状況が発電性能に大きく影響を与えることからPEFCでは適切な水管理が要求される.
本研究ではセル内部の水移動におよぼすカソード流路形状の影響,特にガス流路深さの影響に注目し,セル内部のカソードGDLを介した水移動を模擬した蒸気透過量測定試験を実施し,蒸気透過におよぼすガス流量や水管理多孔層(Water Management Layer:WML)の効果,単セルを用いた発電試験で,高加湿から低加湿に至るまでの広い加湿範囲で,酸化剤利用率,WMLの有無がセル性能に及ぼす影響を調査した.以下に得られた主な結果を示す.
(1)ガス拡散層およびWMLを介した蒸気透過流量は流速により大きく変化し,レイノルズ数のべき乗に比例する.
(2)WMLの付与は蒸気透過流量の低下をもたらし,断面平均流速の速い領域で効果が大きくなる.
(3)高加湿条件ではカソード流路深さが浅いほど高いセル性能を示す.また酸化剤利用率を小さくすることでさらに性能は向上する.一方,低加湿条件では,カソード流路深さが浅い場合,WMLを付与し酸化剤利用率を高くすることで高いセル性能を示すが,流路深さが深い場合には,WMLの付与,酸化剤利用率の変化に対してセル性能に与える影響は小さい.

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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