研究課題
平成17年度に開発したスマート構造技術を応用したヘルスモニタリングシステムの要素技術を基に、平成18年度はヘルスモニタリングシステムを構築し以下の成果を得た。(1)平成17年度の成果に基づいてモデルロータ系を設計・試作した。試作したモデルロータ系で、静止したロータに対する打撃試験による波動伝播実験を行い、正順過程の波動伝播データを収集した。(2)モデルロータ系のシミュレーションモデル(ABAQUS)での波動伝播解析結果と上記(2)の波動伝播データを比較し、逆順課程でのシミュレーション精度を向上させるためにモデルの改良を行った。(3)正順過程での波動伝播データの収集で、荷重付加点の近傍に圧電センサを配置すること、および、収集するデータの時間長を長くすること、によって逆順課程での荷重付加点の同定精度が著しく向上することが実験的に明らかになった。(4)特に、伝播してくる初期のデータが収集できなくても、収集するデータの時間長を長くすることで逆順課程での荷重付加点の同定精度を確保できることが明らかとなった。この成果は、時間反転鏡を利用したヘルスモニタリングシステムの大きな特徴である。従来のパルス・エコー法では、波動の伝播時間が必須の情報であることから、伝播してくる初期のデータが必須となる。
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すべて 雑誌論文 (3件)
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