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2006 年度 実績報告書

ベクトル量子化による状態・行動地図の不可逆圧縮

研究課題

研究課題/領域番号 17760199
研究機関東京大学

研究代表者

上田 隆一  東京大学, 大学院工学系研究科, 助手 (20376502)

キーワードstate-action map / dynamic programing / vector quantization / autonomous mobile robots / the Acrobot
研究概要

本研究課題は,最適制御問題を動的計画法で解いた解「状態行動地図」のメモリ容量を不可逆圧縮の代表的な手法であるベクトル量子化で圧縮するというものである.本年度は,申請者らの既発表のアルゴリズムの応用と評価を中心に研究を行い,成果を国内外の学会において発表し,今後雑誌論文として発表できる様々なデータを得た.
本年度は,開発したアルゴリズムを大規模な問題へ適用し,評価を行った.その一つとして,ロボットサッカーでのマルチエージェント系となるタスク(パス)に本手法を適用した.状態行動地図の要素数は6億程度となったが,これを3.0GHz CPU,3.0GBのRAMを搭載した計算機で10日間計算することで,パスや互いに衝突を回避するなどの協調行動が見られる状態行動地図を得ることができた.また,この状態行動地図を同計算機で1日で圧縮することに成功し,結果的に実装するロボットのメモリ量(16MB)を下回る,8.2MBのベクトル量子化地図を得ることができた.また,シミュレーションではあるが,圧縮による地図でもロボットが協調して効率よく作業できることを示すことで,提案手法が,複雑なタスク用の地図を破綻させないで小さく圧縮できることを示せた.
さらに,非常に非線形な制御問題であるアクロボットの振りあがりタスク,上記のロボットサッカーのタスク,人工知能の標準問題の一つである水たまりタスクにおいて,本手法と競合する手法との比較を行った.評価指標として,圧縮率と圧縮による性能劣化を計測した.結果,本手法で得られるベクトル量子化地図は,タスクの種類にかかわらず,他手法よりも安定して低消費メモリで性能劣化の小さい行動決定手法を記憶できることが示せた。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (4件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Dynamic Programming for Creating Cooperative Behavior of Two Soccer Robots-Part 1 : Computation of State-Action Map2007

    • 著者名/発表者名
      Ryuichi Ueda, Kohei Sakamoto, Kazutaka Takeshita, Tamio Arai
    • 雑誌名

      Proc.of IEEE International Conference on Robotics and Automation

      ページ: 1-7

  • [雑誌論文] Creation and Compression of Global Control Policy for Swinging up Control of the Acrobot2006

    • 著者名/発表者名
      Ryuichi Ueda, Tamio Arai, Kojiro Matsushita
    • 雑誌名

      Proc.of IEEE/RSJ International Conference on Intelligent Robots and Systems

      ページ: 2557-2562

  • [雑誌論文] アクロボットの振り上げのための状態行動地図の作成と圧縮2006

    • 著者名/発表者名
      上田 隆一, 新井 民夫, 松下 光次郎
    • 雑誌名

      日本機械学会ロボティクス・メカトロニクス講演会(ROBOMEC2006)講演論文集 (CD-ROM)

      ページ: 2P1-B39

  • [雑誌論文] サッカーロボットの協調行動の計画と状態行動地図の圧縮2006

    • 著者名/発表者名
      上田隆一, 坂本浩平, 新井民夫
    • 雑誌名

      日本ロボット学会学術講演会予稿集 (CD-ROM)

      ページ: 2I15

  • [図書] State-Action Map Compression by using Vector Quantization for Decision Making of Autonomous Robots2007

    • 著者名/発表者名
      Ryuichi Ueda
    • 総ページ数
      258
    • 出版者
      東京大学大学院工学系研究科精密機械工学専攻博士論文

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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