研究概要 |
平成17年度の本研究課題に対する取り組みの実績として,次の各項目があげられる。 1.新方式双方向DC-DCコンバータの提案と数値計算によるその動作解析. 2.従来方式との比較・検討. 3.試作装置を用いた実証試験による基本動作解析. 4.研究発表会および論文誌掲載による課題中間結果の公表. 第一段階として,実用性を十分考慮しつつ独自性と新規性をもったシステムの考案を目指した。とりわけ,本コンバータの燃料電池自動車をはじめとする次世代型自動車電源への適用を想定し,新電力貯蔵装置である電気二重層キャパシタと自動車動力機構との高効率なインターフェイスとして,本コンバータが十分機能するか詳細に検証した。その結果,提案システムの有効性が確かめられた。この結果をふまえて,従来方式との比較検討を行い,その特質を明らかにし,本コンバータの有用性と高効率特性についても明らにした。 次に,試作装置を用いた実証評価試験により,提案システムの基本動作特性を確認し,そのデータと理論解析結果との突き合わせを行った結果,システムの有効性を実証することができた。さらに,この実証データをもとに本研究課題の中間結果を総括し,国内学術機関(電気学会)論文誌で研究開発レターとして公表した。また,国内の研究集会等で講演発表し,本システムの有効性と改善点などについて有識者らと活発に議論した。これより,本システムに残された課題を解決すべく新しい技術要素導入の必要性が明らかとなり,以下にあげる次年度における研究課題を取り決めた。 1.本コンバータの効率改善と低ノイズ化を目的に,ソフトスイッチング技術の導入. 2.低圧大電流動作に特化した新方式ソフトスイッチング回路トポロジーの考案. 3.同技術導入による本システムの特性改善効果とその総合評価。 4.課題研究の総括と論文発表,学会講演発表による公表.
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