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2005 年度 実績報告書

超低損失パワーデバイスを目指したSiCトレンチMOS構造の研究

研究課題

研究課題/領域番号 17760254
研究機関奈良先端科学技術大学院大学

研究代表者

矢野 裕司  奈良先端科学技術大学院大学, 物質創成科学研究科, 助手 (40335485)

キーワードシリコンカーバイド / トレンチ / MOS構造 / UMOSFET
研究概要

本研究では、超低損失パワーMOSトランジスタ実現に向けて、SiCを用いたトレンチMOS構造の電子物性解析と高品質トレンチMOS界面の形成を目的としている。平成17年度はSiCへのトレンチ構造形成とトレンチMOSトランジスタの電気特性評価を行った。
ICP-RIE装置を用いてSiCにトレンチ構造を形成した。平坦なトレンチ側壁が実現できるようなRIE条件やマスク材の検討を行った。マスク材としてAl、エッチングガスとしてSF6を用いると、トレンチ側壁荒れを抑えることができた。また、バイアスパワーを変化させた2段階エッチングを行うことで側壁荒れを軽減し、トレンチ傾斜角を垂直に近づけることができた。
[11-20]方向に8度オフしたC面4H-SiC基板にトレンチ構造を形成し、トレンチ側壁の片側のみをチャネルとするMOSトランジスタトランジスタを作製して電気特性を評価した。チャネル面によりトランジスタ特性が大きく異なることを初めて見出した。すなわち、チャネル移動度が(11-20)>(-1100)≒(1-100)>(-1-120)の順に高い移動度が得られた。オフ角・オフ方向とトレンチ傾斜角(85度)の県警により、(11-20)は結晶学的な{11-20}と8-5=3度のずれと小さいのに対し、その反対側の面である(-1-120)は8+5=13度とずれが大きい。このため、(-1-120)ではチャネル移動度が低下したものと考えられる。また、(-1100)と(1-100)はオフ角の影響を受けず、結晶学的な{1-100}と同じ角度(5度)のずれであるので、ほぼ同じ特性であった。このように、基板オフ角とトレンチ傾斜角がSiCトレンチMOSトランジスタ特性に大きな影響を与えることを明らかにした。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2005 その他

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] Role of Hydrogen in Dry Etching of Silicon Carbide Using Inductively and Capacitively Coupled Plasma2005

    • 著者名/発表者名
      H.Mikami
    • 雑誌名

      Japanese Journal of Applied Physics 44・6A

      ページ: 3817-3821

  • [雑誌論文] Characterization of 4H-SiC MOSFETs Formed on the Different Trench Sidewalls

    • 著者名/発表者名
      H.Nakao
    • 雑誌名

      Materials Science Forum (掲載予定)

  • [雑誌論文] Characterization of 4H-SiC MOSFETs with NO-annealed CVD Oxide

    • 著者名/発表者名
      H.Yano
    • 雑誌名

      Materials Science Forum (掲載予定)

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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