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2005 年度 実績報告書

電磁場の空間勾配計測によるRFIDタグの定位法

研究課題

研究課題/領域番号 17760334
研究機関東京大学

研究代表者

奈良 高明  東京大学, 大学院・情報学環, 講師 (80353423)

キーワードRFIDタグ / ユビキタス / 逆問題 / 磁気計測 / 定位 / グラディオメータ / 磁気双極子
研究概要

近年RFIDタグが様々な物体にはられるようになり,タグの定位がロケーションアウェアインタフェース実現のキーとして注目されている.135kHz,13.56MHzのタグはループコイルにより電磁場を交信するため,磁気双極子の定位ができればよい.本年は,1)通常のように磁場の空間分布を計測するためにセンサアレイを用いることなく,磁場の空間勾配を計測することでコンパクトなセンサを用い,2)観測量から,反復演算なく直接磁気双極子位置を推定する高速なアルゴリズムを開発する,以上の2点を目的とした.
まず,空間中の一点における磁場,および磁場の空間一階微分からなる勾配テンソルにより,磁気双極子位置を直接書き下す再構成公式を導出した.この式は双極子姿勢によらずに成立するものであるため,タグの向きによらない定位が可能となる.さらに勾配テンソルを計測するために,1)テンソルの独立な6成分を直接計測する手法,2)テンソルの主値(固有値),主方向(固有ベクトル)を計測する手法,の二つを開発した.1)の手法では,3対の平面型8の字コイルと,3対の軸方向8の字コイルを直交して組み合わせ,50mm角のセンサユニットを開発した.一方,2)の手法では,単一のループコイルを,双極子-センサ間距離に対して十分小さい距離を回転半径とする円周軌道上を走査させた.このとき,円周の法線をコイル法線と一致させておけば,得られる変調信号のフーリエ係数は,勾配テンソルの主値,主方向の全情報が含まれることを理論的に示し,また実験的に確認した.以上2つの手法において,80mmから150mm程度のレンジにおいて,5mm程度の精度で磁気双極子の定位が可能であることを実験で検証した.

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (5件)

  • [雑誌論文] Dipole Estimation From the Magnetic Field Gradient for RFID Tag Localization,2005

    • 著者名/発表者名
      Takaaki Nara, Shigeru Ando
    • 雑誌名

      Transactions of SICE Vol.E-S-1

      ページ: 16-20

  • [雑誌論文] Localization of a Magnetic Dipole Using a Gradient Tensor Sensor,2005

    • 著者名/発表者名
      Takaaki Nara, Satoshi Suzuki, Jun Yamane, Shigeru Ando
    • 雑誌名

      Proceedings of the 22th Sensor Symposium

      ページ: 417-420

  • [雑誌論文] Magnetic Dipole Localization Using a Gradient Tensor Sensor2005

    • 著者名/発表者名
      Jun Yamane, Takaaki Nara, Shigeru Ando
    • 雑誌名

      Proceedings of Society for Instrument and Control Engineers Annual Conference 2005

      ページ: MP1-04-3

  • [雑誌論文] 磁場の勾配テンソルに基づく磁気双極子の定位2005

    • 著者名/発表者名
      奈良 高明, 鈴木 智, 山根 淳, 安藤 繁
    • 雑誌名

      日本応用数理学会2005年度会予稿集

      ページ: 46-47

  • [雑誌論文] 磁場の勾配テンソルセンサによる磁気双極子の定位2005

    • 著者名/発表者名
      奈良 高明, 鈴木 智, 安藤 繁
    • 雑誌名

      第29回日本応用磁気学会学術講演概要集

      ページ: 158

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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