研究概要 |
本研究課題の目的は,モデルの不確かさを考慮し,制御対象のモデルを「集合」として同定する方法,及び同定されたモデル集合を用いたロバスト予測制御系の設計法を提案し,実験により有効性を検証することである. 本年度は上記の研究目的に関して,以下の成果を上げた. A)Moving horizon同定に基づく適応モデル予測制御アルゴリズムの提案 予測制御が対象とするシステムでは,現在時刻だけでなく,有限時間過去のデータに基づいたMoving horizon同定が可能な場合が多い.本年度は前年度に引き続き,Moving horizon同定によるオンラインでモデル集合同定とモデル予測制御の統合化設計設計法の安定性や各時刻で最適制御問題の可解性が保証される条件を考察し,連続時間システムに対する結果をまとめた. B)ロバスト予測制御の自律飛行船への適用 理化学研究所分散ロボティクスグループとの共同研究として,自律飛行船にモデル予測制御を適用して実験検証を行った.不確かさとして入力外乱を考慮したモデリングを行い,最大速度や位置に関する制約条件を考慮した設計を行っている.
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