研究概要 |
本年度では,連続的フィードバックでは安定化できないシステムに対して,円錐切替え法によるアプローチを拡張し,より一般的なシステムに対して安定化するハイブリッド制御法とそのアルゴリズムを提案している(CDCECC05で発表).また,フィードバック制御システムに状態、観測出力あるいは制御入力に量子化器が存在する場合は量子化器のパラメータ調整法について導出している(論文3と論文6).さらに,一般の非線形システムに対して,従来のリヤプノフ安定を拡張した形で実用(漸近)安定性を考察し,ハイブリッド制御による実用(漸近)安定化法を提案している(論文4).これらの結果の基礎として混合型切替えシステムの安定性とL_2ゲイン解析結果をさらに拡張し(論文5),無駄時間システムについても重要な結果を得ている(論文1).理論だけでなく,倒立振子実験システムなどを用いて実時間制御の可能性とアルゴリズムも考案している(IFAC05で発表). 本年度の国内旅費と外国旅費は主に制御理論と応用関連の国際学会(ISCAS05、CDCECC05、ACC05、IFAC05等)と国内の制御理論シンポジウム、制御部門大会などに出席し研究成果を発表したり,関連分野の研究者と打合せや議論をしたりするために使われている. 本年度の研究成果はISCAS05,IFAC05,ACC05,SICE05,CDCECC05など重要な国際会議で計18回発表している.一部は国内外の学術ジャーナルにも投稿している.
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