研究概要 |
本年度はまずノンホロノミックシステムに対して既存のハイブリッド制御を拡張している.具体的に,指数安定化を保証する既存のハイブリッド制御法(Hespanha, Morse)は3次元システムのみに対するもので,入力・状態制限が対応できない.本研究ではHespanhaらのハイブリッドコントローラを修正し,高次元システムや入力・状態制限にも対応できるようにアルゴリズムを提案している.さらに,二輪車と四輪車などを用いて軌道追従問題を考え,複数のコントローラ候補と適切な切替え法による実現方法を提案している.切替え法とアルゴリズムを設計するため,従来の区分的リヤプノフ関数アプローチを拡張し,それぞれのコントローラの稼動区間におけるリヤプノフ関数の平均値を評価することにしている.切替え線形システムの拡張として,ディスクリプタ型の切替えシステムの安定解析と設計についても考えた. 本年度の国内旅費と外国旅費は主に制御理論と応用関連の国際学会(ICNSC06,CCA/ISIC06,MTNS06等)と国内の制御理論シンポジウム,制御部門大会などに出席し研究成果を発表したり,関連分野の研究者と打合せや議論をしたりするために使われている. なお,本年度の研究成果はCCA/ISIC2006,MTNS2006など重要な国際会議で計16回発表している.一部は国内外の学術ジャーナルにも投稿している.
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