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2005 年度 実績報告書

衛星画像を用いた樹冠降雨遮断モデルの開発と分布型洪水流出解析モデルへの適用

研究課題

研究課題/領域番号 17760403
研究機関岐阜大学

研究代表者

児島 利治  岐阜大学, 流域圏科学研究センター, 助教授 (90346057)

キーワードリモートセンシング / 緑のダム / 樹冠疎密度 / 林内降雨
研究概要

平成17年度の研究実績は以下の通りである.
1.観測・データ収集
雨量計・土壌水分量計を大八賀川流域のスギ・ヒノキ林に設置し,林間雨量,降雨時の土壌水分量変化の計測を行った.これら得られた水文データは平成18年度の降雨遮断モデル,流出モデルの開発に利用する.
2.画像データ解析
降雨遮断量を説明するパラメタの一つ樹冠疎密度の分布をリモートセンシングデータを用いて推定する手法について検討を行った.検討内容及び得られた知見は以下の通りである.
(1)航空機搭載レーザースキャナを用いて,林床と樹冠で反射した点の密度から樹冠疎密度の分布を推定した.従来利用されてきた全天写真による樹冠疎密度推定値と比較したところ,観測角度,観測方法の違いからRMSEで0.1程度の誤差はでるものの,ほぼ同等な値が推定できることが分かった.
(2)レーザースキャナを用いた樹冠疎密度分布推定結果を真値として,衛星画像から樹冠疎密度分布を推定する手法の検討を行った.空間分解能1.5mの航空機搭載CASI-3画像を用いて,針葉樹,広葉樹,草地,裸地の4カテゴリに植生分類を行った.樹冠の間の林床は草地や裸地と分類し,30mメッシュ内の針葉樹,広葉樹の占める割合から樹冠疎密度を推定した.RMSEで0.11程の誤差で樹冠疎密度分布が推定できた.
(3)CASI-3画像を地球観測衛星Landsatと同等の分解能30mに低分解能化し,中分解能スケールでの樹冠疎密度推定手法の検討を行った.高分解能植生分類結果を教師データとして,ミクセル分解により30m画素内での樹冠と草地,裸地(林床)との割合を推定し,樹冠疎密度分布の推定を行った.RMSEは0.19とある程度の誤差で推定できた.ミクセル分解の精度を向上させることにより,中分解能衛星画像を用いた樹冠疎密度分布の推定は可能と考えられる.

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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